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句点を救え。

巷では、文章の句点(「。」のこと)を怖いと思っている若者が多いとか。
なんでも、句点があることでネガティブな印象を受けるのだそう。

たとえば、SNSでメッセージを受信したとき、

「お願いします」



「お願いします。」

とでは、後者の方がプレッシャーを感じやすいらしい。

LINEやXを眺めていて、「句読点を使わない文章が増えたなぁ」と感じてはいたが、そういうことだったのか。


しかし、句読点というのは、言わずもがな文章を構成する上で大切な要素である。

句点があることで文章の一区切りが見えるようになり、読点があることで一つの文章が読みやすくなる。

こと我々物書きにはなくてはならないものだ。そう安々と手放すことなどできやしない。


それに、『モーニング娘。』のことも考えてほしい。

『モーニング娘。』にとって句点を失うことは、アイデンティティーを失うことと同義だ。

句点のない『モーニング娘』は、なんとなく間が抜けて超超超超いい感じではなくなる。

ゴマキが抜けようとミキティが抜けようと、句点だけは、どうか句点だけは・・・!


とにかく、いくら印象が悪かろうと、句点をなくしてはならないと思うのだ。

句点がなければ文章の読みやすさが失われ、活字離れに拍車がかかってしまう恐れだってあるだろう。


同じような理由で、エクスクラメーションマーク(「!」のこと)もNGと聞いた。
先ほどの「お願いします」の例で言うと、

「お願いします!」

だと、圧力が強いんだとか。
エクスクラメーションマークは感嘆符なのでそれはそうなのだが、これだけで恐怖を感じるのも難儀な話である。

おそらく、文面だけではどんな感情かわからないから怖い、「。」や「!」が付いていると怒っているように感じる、ということなのだろう。


思うに、メッセージの送り方が変わってきていることも関係しているのではないだろうか。

僕なんかは、基本的に伝えたいことを一つにまとめて送信するが、句点怖い族の人たちは、単語や文章ごとに区切って送信する傾向にある気がする。

たとえば、

「◯◯さんこんばんは。突然すみませんが、お聞きしたいことがあります。⬜︎⬜︎の件は誰にお願いすればいいでしょうか? 」

アルロン的メッセージ例

に対し、

「◯◯さん」
「こんばんは」
「突然すみません」
「お聞きしたいのですが」
「⬜︎⬜︎の件」
「誰にお願いすればいいですか」

句点怖い族的メッセージ例(想像)

という感じ(「」はメッセージの吹き出しと思っていただければ)。

なるほど、句点怖い族は句点を使用しない代わりに、吹き出しや改行を以って区切りをつけているというわけか。

メッセージの送り方は人それぞれだが、小刻みに送られてくると少し困惑する。雑談ならともかく、事務連絡でそんなに刻んでくれるなよ。

ううむ、ますます句点の立場がなくなってきているような。

句点を救うにはどうすれば・・・!


逆に考えてみよう。

句点があることで、ていねいな印象を与えることになるのではないか。

句点が敬遠されているからこそ、上手に使うことでアドバンテージになり得る。


そもそも「。」や「!」が怖いというのは、活字からのイマジネーション不足のような気もする。

だから、小説でも読んで活字に慣れることが大切ではないだろうか。文部科学省が読書をめちゃくちゃ推進しているのも頷ける。漫画にはないもんね、句読点。


というわけで、やっぱり読書って大事なんだなぁ。僕も物書きの端くれとして、読書を続けようと思う。みんな読書しよう、読書。

さすれば、日本の未来はWow Wow Wow Wowである。


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