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【30000文字】私には価値がない…そんな無価値感が「頑張りすぎ」「振り回されすぎ」に直結する~自立と依存と無価値感、そして癒やしのワーク~

【初めての方へ】ご挨拶とご案内。

【お勧め記事】「恋愛こじらせ」「依存こじらせ」について50000字以上で深く解説しました。



【はじめに】



「自立の依存」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

言葉だけ見ると、「自立」と「依存」は正反対のように見えますが、実はこの自立と依存は、コインの裏表の関係だったりします。


ふだんからバリバリと「頑張らなきゃいけない」「ちゃんとしなきゃいけない」「努力しなきゃいけない」「マウントとられないようにしなきゃいけない」「優秀じゃなきゃいけない」と奮闘している人は、
幼いころに「甘えたい自分」「依存的な自分」「ありのままの自分」を抑圧してしまったがために、ふとした瞬間に安心できるパートナーに対して大噴火のような「こじらせ行動」をおこしてしまう場合があります。

普段から自分を強く律していて自分に厳しい「自立系女子」にありがちな「依存的行動」が「自立の依存」です。


さらに、ありのままの自分を抑圧してしまう根本原因は強烈な「無価値感」です。

無価値感は「自分には魅力や価値がない」という潜在意識上の思い込みでして、自立型女子の「ちゃんとしなきゃ」をますます助長していきます。

「自立の依存」「無価値感」そしてそれに深く関わる「両親との関係」…


果たしてどう向き合っていけばいいのでしょうか。

どうすれば自分らしくパートナーシップを築いていけるのでしょうか。

どうすれば安定して穏やかな「幸せ」を手に入れられるのでしょうか。



当記事では、「自立」「依存」「無価値感」について【第一部】と【第二部】に分けて深く解説しました。

もともと一部と二部はそれぞれ別個の記事だったのですが、より分かりやすくするため1本の記事にまとめました。


【第一部】では、「自立と依存と無価値感の概要」「無価値感を癒やすワーク」のご紹介をしています。

【第二部】では、第一部の内容を踏まえて主にワークのメカニズムについて解説しています。

【第三部】では、主に「自立と無価値感」についてより深く解説しました。


ワークを通して無価値感を癒やすことでパートナーシップも人生も劇的に変わり、心が軽くなり、生きやすくなっていきます。

30000字以上の長編記事ですが、ぜひ読んでもらえたら嬉しいです。




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【第一部】自立系女子の依存、無価値感、癒しのワーク


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最近ますます「自立系」の女性読者が増えているみたいです。

自立系とはいわずもがな、「頑張りすぎ」「与えすぎ」「自分でやりすぎ」「頼れなすぎ」「甘えられなすぎ」な方々のことでして、「一体全体どーすれば無理を手放せるようになるんですか」「甘えるってなんですか。どこの国の出来事ですか。どこの世界の出来事ですか」「相手を頼るってなんですか。もう2億年以上そんなことしたことないんですが」日々そんな文句、、、じゃなくてご相談を送ってきてくれるわけです。

自立系女子についてはたくさんのバックナンバーをこれまで書いてきたのですが、それらを読み漁ってもなお「まだまだ物足りない」「あらゆる角度からの解説が欲しい」というご要望が尽きないのは大変冥利に尽きることであります。

自立系なみんなが記事を通して心や潜在意識を癒して、委ねられるようになったら、素直に甘えられるようになったらとても嬉しいですね(私の商売は上がったりになるわけですが笑)





『彼と付き合って最初の方は希望をなんでも叶えてくれるし、私が行きたいと言ったところに行ってくれるし、私がして欲しいといったサプライズをしてくれるし、一緒にいるとめちゃくちゃ癒されたんですけど最近なんだか相手の『受け身』な感じが物足りなくなってきました。別に別れたいとかじゃないんですけど、、、』

『彼は優しくてすっごく穏やかで熊さんみたいで一緒にいて居心地が良いタイプなんですけど、何と言うか積極性みたいなものに欠ける一面があります。最初の頃はよかったんですけど最近はもっとリードして欲しいと思うようになりました。これってワガママなんでしょうか。』



最近、立て続けにこんな相談をいただきました。



両者をくくって要約すると「最初は優しい彼に満足だったけど、最近は相手の受け身な感じが何か気に食わん」ということですよね。

これって意外とよくある話でして、読者の方々も共感できるところが多いかと思います。

原則として自立系女子たちは自分を追い込むことを物ともしないどころか「追い込むことこそ存在証明」みたいなところがありますし、「自分をボロ雑巾のように使う生き方しかアッシはできませんぜ!」というところもありますので、日々を全力で、自分に猛烈に鞭を振るいながら、1日12時間勤務を週8でやってたりするわけです。

「セルフ奴隷」みたいな自分の扱いを物ともしない、ドSでありドMです。



そんな風に夢中でガリガリと自分を追い込んでいる自立系女子にとって、質問者さんの表現をかりるなら「熊さんのような彼氏」は心のオアシスになると思います。

ニコニコ穏やかで自分を否定しないで話を聞いてくれる、優しくて受け止めてくれる包容力がある、「君のしたいようにしていいよ」と合わせてくれる、そんな彼に日々の傷を癒される人も多いのでしょう。

だけど、交際して半年なのか1年なのか分かりませんが一定の期間がたつとマンネリもしてきますし、もちろん嫌いとか別れたいとか言うのではないのですがちょっとした不満のようなものも出てきます。

それが、質問者さんが言ってくれたような「積極性がない」「リードしてくれない」「私が望むようなことを率先してやってくれない」「私の気持ちを先回りして行動してくれない」「いつも指示待ち」「いつも計画たてるのは私ばっかり」というやつですね。男ならもっとリードしてくれよ、、、っていう。

今までは受け止めてくれるだけで十分だったけど、少しずつ「全力で走り続けてきた独り身時代の傷」のようなものが癒えてくると新たな欲求や不満、あーして欲しいこーして欲しいそーしてくれなきゃイヤという依存心のようなものが湧いてくるんですね。


必死に頑張り続けてきた自立系女子が安心できるパートナーの前でやや「こじらせ風味」の甘え方をしてしまうわけです。

これ、実はすっごくありがちな傾向でして、「自立の依存」と言ったりもします。





よく言ってるのですが、自立系女子の「自立」というのは基本的に幼いころの強い抑圧からなされるものです。

幼いころの「甘えたい」「親になんでも言うことを聞いて欲しい」「自分を一番に扱って欲しい」「お姫様のように接して欲しい」「何をしても許してほしい」という感情が何らかの形で抑圧されると「良い子」となって心理的に自立するわけなのですが、その強い抑圧の感情は大人になってからも響いてきます。

心理的に自立というと世間的には「一人前」みたいな捉え方をされることが多くポジティブな感じにも聞こえるかもしれませんが、無理に「依存心」をガマンして自立するといわゆる「こじらせ」を発症するパターンがとても多いんですね。



よくある「依存心の抑圧」「甘えたい気持ちの抑圧」のパターンとしては、弟や妹ができて両親の関心がそっちにいってしまった(ように見えた)、お父さんやお母さんも「しっかり者」で子どもに対してもしっかりするよう常日頃から教育していた、小学校入学前の甘えたい盛りの時期にたくさんの習い事をさせられた、お父さんの圧が強いタイプでそれに振り回される母親を守るために自立せざるを得なかった、お母さんが感情的に支配してくるタイプでそれに対応するために自立した、イジメなどが原因で強くならざるをえなかった、甘えたい盛りの時期に怒られることが多かった、、、、などがメジャーではあるのですが、無数にあると思います。

思春期以降に「依存心を抑圧」するパターンは比較的少なく、ひどい「こじらせ」を生むような抑圧は大体の場合、幼少期になされます。

本来であれば「依存を抑圧して得た自立心」って自然な姿ではないですし、「甘えたい自分」はいつまでも潜在意識上に居座っています。



しかしながら、「甘えたい自分」を押し込め、抑圧し、押し入れの奥へと詰め込んだ後は自立的な「良い子の仮面」を被って生きていくことになりますので、周りが気づかないことはもちろん、自分でも「自分は甘えたい人」だということに気づけません。



その結果として、思春期、学生時代、就職後、アラサー、アラフォー、アラフィフ以降にいたるまで誰からも(自分からも)、依存的な自分は見つけてもらえないことが多く、周囲から得る評価は「ほんとしっかり者だよね」「努力家だよね」「真面目だよね」「頑張り屋さんだよね」「何でも一人でできちゃうよね」「人に頼るってことをあんまりしないよね」という風になっていきます。

周囲の評価がそうであれば自分の自分に対する評価も自然と、「私は自立してる立派な人なんだ」「私は努力家なのか」「私は何でも自分でやれる人」となっていくわけです。依存的な自分を押し入れの奥にたんまり抑圧しながら。





「多くの場合、両親への依存心…つまり甘えたい気持ちを抑圧して心理的に自立するから『こじらせ女子』が誕生する」と書いてきました。

自立系女子は幼少期の経験から無意識的に「自分をよく見せなきゃいけない」「自分はしっかりしてなきゃいけない」「自分はちゃんとしてなきゃいけない」という観念を強く持っているので、友人、職場の人など「心のパーソナルスペース」に一定の距離がある人には「押し入れの奥の自分」を見せることは絶対にしません。

、、、というか、やろうと思ってもできないし、そもそも「依存的な自分が自分の中にいる」ことにすら気づいていないことがほとんどです。



しかしながら、付き合って1年以上たっている彼氏や同棲している彼氏など、心身ともに距離が近い人相手には徐々に押し入れの奥を見せられるようになってくる、、より正確な表現をするならふと気づいた時に「押し入れの奥を見られてしまう」ことが多くなります。

それがいわゆる「自立の依存」ということで(相変わらず本題にたどり着くまでが長い)、ギュウギュウに抑圧されていた依存心のお披露目ということになります。

質問者さんお二人は自分の気持ちを文章化して送っていただいている分まだ冷静ですが、自立系女子の「自立の依存」は多くの場合、繰り返しますがふとした時に突然、嵐のような感情とともにやってくるものです。



例えば質問者さんの例であれば、突発的に「え??そういえばデートとかの提案してるの私だけじゃない?なんで彼はあんなに消極的なの?なんか違くない?」と思ったかもしれませんし、「は?なんでリードしてくれないわけ?それでも男ですか??」と思ったかもしれません。

依存心って十数年以上、下手したら何十年も抑圧されてることも少なくないですから、その跳ね返りとして強烈なネガティブ感情が起こってしまうことも少なくないです。

「なんでそんな積極性がないの?」「私はいつまで経っても甘えられないわけ?」「なんでリードしてくれないの?」「なんで男らしくしてくれないの?」というように。



両親に甘えられなかったぶん、ずっと誰にも頼れなかったぶん、ガマンし続けてたぶん、ふとネジが緩んだ時に急に激情に襲われてしまうわけですね。

先ほど、「見られたくもない押し入れの奥が見られてしまう」と表現しましたが、これはある意味自然なことであり、自分の「本当の素」が見せられているということでもあります。

もちろん、それは良いことばかりではないのですが、、、





一方で彼の視点に立ってみましょう。

彼としては交際初期からいわば「彼女を受け止めていた」わけです。

彼女が「ここに行きたい!」と言ったらそこに連れていったし、彼女が「アレを食べたい!」といったらそのレストランを予約しましたし、彼女が「ここに旅行いこう!私が計画たてるから」と言えばそれに従っていたんですね。

彼女があれをしたい、これをしたい、どこどこに行きたいというのを受け止めるのが彼なりのパートナーシップだったんでしょうし、彼なりの「愛」だったわけですね。

でもここにきて、彼女がなんかすごく機嫌が悪そう。「もっとリードして欲しい」と言ってる。



でも正直今までの在り方が彼にとっては自然体だったし、「リードして」「私の気持ちを察して」って言われても正直どうすればいいか分からない。

今までみたいに希望を伝えてくれるやり方の方が自分たちにはシックリくる気がしている、、、そんな感情を彼が持つことは容易に想像できます。

男性視点に立つのであれば、彼は「困ってしまう」わけなんですね。

女子視点に立つのであれば、内なる依存心が暴走している状態です。

質問者さんも言ってくれてるように、ここで「男らしくしてくれないなら別れる」という選択をとる女子は少数派かと思います。

もしかしたら「リードしてくれないなら別れる」と言う女子もいるのかもしれませんが、そしたらまた「ようやく姿を現してきた依存心」を抑圧することになってしまい、逆戻りでしょう。


彼と別れる選択というのはいつも持っていて良いのですが、一方で、付き合いの長い彼は「抑圧された本当のありのままの依存しぃな自分を見せられる存在」だということも認めておく必要があります。



また、「暴発した依存心をそのままにしておく」のも決して賢い選択とはいえないかもしれません。

上述のとおり彼をめちゃくちゃ困らせることになってしまいますし、抑圧された依存心というのは強烈な「負のエネルギー」をはらむものでもあるので、彼の精神も蝕んでしまう可能性があります。端的に言えば、彼を疲れさせてしまい、交際が強制終了する可能性があります。

ここは、依存心を抑圧するのではなく、依存心を手当たり次第にぶつけるのでもなく、依存心を上手く取り扱って、手放して、より「幸せなパートナーシップ」を目指していきたいところです。

抑圧された依存心を取り扱うときに最もメジャーかつ効果的な方法は、
やはり「自分自身」「過去」と向き合っていくことです。

頑張りすぎてしまう、尽くしすぎてしまう、ハードに働きすぎてしまう、相手を頼れない、相手に甘えられない、ちゃんとしなきゃと思ってしまう、、、

そしてその結果、「甘えたい女の子な自分」を封じ込めて、さらにその結果、反動でパートナーシップに亀裂が入るようなことになってしますわけですよね。



ではその、「頑張りすぎ」な根源はいったい何なのかというと、

大きなものの一つは「無価値感」です。



無価値感は何度か触れていますが振り返っておくと、

「私には何の価値もない」「私には根本的に価値がない」「私には存在するだけで大切な人に提供できる価値がない」「私には自然体でいるだけでは何の魅力もない」「私には何の取りえもない」「私には存在意義がない」「私には欠けているものが多すぎる」「私はありのままの自分では誰にも必要とされない」

…そんな潜在意識上の思い込みです。



「潜在意識上」の思い込みというのがキーポイントでして、普通の思い込みや思考とは違って非常に強固に心にこびりついているものです。

よく、自己啓発セミナーなんかで「私には価値がある」というアファメーションをすれば自己肯定感は上がります…みたいな話があると思いますが、強烈な無価値感はその程度じゃ到底ビクともしません。

むしろ、「無価値感の否定」をすることでより無価値感が強まっていくという、非常に厄介な代物です。

この、強固な無価値感が人を「ちゃんとしなきゃ症候群」に走らせ、甘えたい盛りのか弱い女の子を完全武装した「自立型女子」へと変貌させます。



すなわち、、、

・私にはなんの魅力もない

→だから、めちゃくちゃ頑張らなきゃいけない

・私にはなんの価値もない

→だから、甘えてばかりはいられない

・私には存在意義がない

→だから、「与える側」にならなければいけない

・私にはありのままでいる資格がない

→だから、ちゃんとしなきゃならない

このような思考経路ですね。



無価値感が強いと、繰り返しますが「弱い自分」「頼りない自分」「ちゃんとしてない自分」「甘えたい自分」「受け取る自分」「ありのままの自分」をめちゃくちゃ抑圧することになります。

つまり、本来の自分を日常レベルで「押し入れの奥」に押し込むことになります。

パートナーシップに亀裂を入れるような「こじらせ依存」は抑圧されて抑圧されてドカンと出てくるものなので、無価値感を癒せば、言い方を変えればありのままの自分を認めてやり日常的に少しでも人に甘え頼れるようになれれば、きっとパートナーシップも安定しやすくなるかと思います。





無価値感を癒やすためにはやはりラスボスである「親」と向き合うのが一番だと思います。


「全ての親は子を傷つける」という言葉があるとおり、無価値感の源泉ってほとんどの場合は親にあるんですね。

でもここで強く言わせてもらいたいのは、「全部毒親のせいだから私にできることは何もありません~」「まじ毒母しね」「はい人生詰んだ~」という風にはなって欲しくないということです。

炎上しそうなことをあえて言いますが、Twitterの毒吐き界隈などの方々はあまりに他責で、自分の人生の責任を全て親に丸投げしてしまっている、完全なる「親軸」状態です。


少なくともRKメンバーの皆にはそんな風になって欲しくありません。

もし現状がそうであったとしても、「親軸から自分の力で抜け出してやる」「親軸から抜け出したい」「親軸からの解放を目指す」というマインドは非常に重要だと思います。

RKメンバーのみんなは前向きに人生を変えたくて、パートナーシップを変えたくて、ここにいるはずなんです。

なので本当に厳しいことを言うようですが、あえて言わせてください。

「大人になった今、改めて過去の傷を癒します」「自責で過去の傷と向き合います」「自分軸で自分を助けてあげます」という自責のマインドを是非もってください。

この世に完璧な親はいないので、結局は自己責任で向き合っていくしかないんですね。



過去の親子関係や幼少期問題と向き合って、無価値感を根本から癒やしていくワークは下記のように行っていきます。

かなり本質的かつ、なかなかの量のワークになりますが、そのぶん自分の深層真理の奥深くまで入り込んで癒していくことができます。

スマホメモなどでもできますが、できれば落ち着いた空間で紙のノートとペンを用意して、ゆっくりと時間をとって行っていただきたいワークです。

できるところからでも少しずつでも大丈夫なので、是非取り組んでみてくださいね!



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