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優秀すぎ頑張りすぎな「自立系女子」が恋愛下手を手放すための一歩目

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「甘えない」「頼らない」「自分でやる」は自立系女子の3大標語ですが、そんな自立性があまりに強すぎるとパートナーにも競争主義や完璧主義をおしつけがちになり、関係の破綻にも繋がります。
安定したパートナーシップ、幸せな人生のためには「強すぎる自立心」が時として弊害になるのです。


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【ツイートはここから】

心の傷が深い人の特徴は「相手を頼れない」「相手を信頼できない」ということです。
幼少期の甘えたい頃に甘えられなかった人は相手との適切な距離が分からず自分の弱さを見せることができない。長年の過緊張に苦しみ自分を責め続ける。
「頑張れなくてもいいんだよ」と弱い自分を許してあげることです。

【ここまで】


「相手を頼れない」「相手に甘えられない」「相手を信頼できない」というご相談は定番中の定番でして、自立系女子と言えば頼れない女子、自立系女子と言えば甘えられない女子だよね、ということで自立系女子の代名詞のようなものであります。

「じゃあどうして彼を頼れないの?」とか「じゃあどうして彼に色々委ねて甘えることができないの?」とか「じゃあどうして彼を心から信頼することができないの」という話になるのですが、「頼りっぱなしだと情けない感じがするじゃないですか」とか「委ねるってそもそも何それ美味しいの?」とか「男女平等の世の中なのに何だか負けてる気がするじゃないですか」とか「相手を信頼して裏切られたらツライじゃないですか」とか「甘えて弱い子だと思われるのなんて嫌じゃないですか」とか「男に媚び売るくらいなら〇にます」とか色々回答をいただくのですが総じて言うのであれば「弱い自分を許せない」「弱い自分を見せるのが怖い」という怖れを皆さん抱いているようであります。

そりゃ、、歴戦の猛者たる自立系武士、、、失礼、、、自立系女子の皆さんですから自分自身の弱みという急所をさらけ出すのは死んでもできぬという気持ちは分かりますし、相手を頼り切ってオヌシ裏切られたらどうするのじゃという不安も分かりますし、丸腰になって信頼することなどできぬわ常に武器を構えていなくてはという心情も痛いほど痛いほど分かるのですが、一方でもうそろその全方位警戒態勢で自分の弱さを全く見せられず、「いつや捨てられるかもしれない」という不安に怯えながら暮らしてるのは苦しくないですか、、?と毎回問いたくなってしまうんですね。





これまで色々な自立系女子とオンライン、オフライン問わず接してきたのですが私にとって印象深い女子のストーリーを挟んでみたいと思います。

仮にrちゃんとしますね。

rちゃんはまさに自立系の中の自立系みたいな存在です。年齢は私と同じでして、仕事の仲間でもあり友人でもある、自立系の権化のような子でした。
rちゃんは私と同じく早稲田大学出身なのですが、国家公務員のお父さんと教育ママのお母さんの家庭で長女として生まれ、将来をかなり待望されていたようです。

中高一貫の「お受験」に向けて小学3年4年の頃から塾に入れられ、公立の小学校だったため周りにはおてんばな女の子も多かったらしく、その子たちとよく遊んでいたのですが勉強が忙しくて疎遠になり、気づいたら「中学受験組」の子としか話さなくなっていました。

「私ももともとは自由きままな性格だったと思うし、おてんばな女の子の方が遊んでて楽しかった記憶があるんだけど、やっぱり塾に行ってる子と行ってない子じゃめっちゃ生活リズムに差があったし、あと何より母親が良い顔しなかったんだよね、、、ほらよくあるじゃん。昼ドラとかでさ、『あっちの団地の子は育ちが悪いから遊んじゃダメよ』みたいに登場人物のお母さんが言う描写。今思うとうちの親とかほんとあんな感じに近かったよね。『遊ぶのはいいけど受験組の子たちと遊びなさい』みたいな圧かけられてたよねぶっちゃけ。そんで私も親の影響めっちゃうけてさ、ほら小学時代とか親に反抗とか別にしないし親の言うこと全てみたいなところあるじゃん?だから塾に行ってるうちになんとなく受験しない子とか塾に行ってない子を見下すようになってきて自然に疎遠になった」とrちゃんは言っていました。

私の発信でよく、「自立系女子が自立する背景には幼少期の環境があるんだよ」なんて書いたり話したりしていますが、rちゃんの場合も幼少期の影響をモロに受けてることがこのシーンだけでも分かるかと思います。

rちゃんは教育ママのお母さんの下で育てられ、「頑張る子」「頭が良い子」「塾で良い成績をおさめる子」「勉強できる子」ほど愛されるんだという観念を幼少期から育んでいきます。

これはやがて、rちゃんの完璧主義的な性格、rちゃんの競争主義的な性格、rちゃんの男性不信的な性格にも繋がっていきます。





rちゃんはお受験の競争を見事に勝ち抜き、第一志望の中高一貫女子校に合格し、特に大きな問題なく思春期の一番難しい時期を乗り越えましたが高校三年生の時に大きな壁に阻まれます。

それは東大受験の失敗です。

「うちの父親が東大出身で官僚になってさ、妹がいるんだけどそっちはどっちかって言うと母似で勉強ガリガリってタイプじゃなくて妹は普通に女子大行ったんだけど、中学時代から自分で言っちゃってもいいくらい私は父親に期待されてたのね。『お前の妹はそういうタイプじゃないけどな』『でもお前は東大から国家公務員になるくらいの器はあると信じてる』『お前は地頭が違う』『お前はお母さんより俺の方に似てる』『お前は俺の子だからな』とか酔っ払うとめっちゃ言ってくるのね。いや期待されんのは嬉しいけどさ、それがちょっと過剰だったというかプレッシャーだったというか。お母さんはお母さんで『小さい頃からアンタの学費に何百万も何千万もかけてるんだからね』みたいなのが口癖だったし、当時は何かもう無意識に色々背負いすぎてたよね。『私が頑張らなきゃお父さんに認めてもらえない』『私が頑張らなきゃお母さんに恥をかかせる』って。でも東大受験失敗した。あの時の父の顔は忘れられないねー。お母さんもお母さんで『浪人とかほんとやめてよね恥ずかしいから』みたいなこと平気で言ってくるし。父親は浪人してでも東大に再チャレンジして欲しかったみたいだけど、母親は『一浪東大なら現役早稲田』みたいな価値観の人で私ももう疲れ果ててたし、早く東京に出たかったし早く親元離れたかったんよね。それで受かってた早稲田に進学した」

早稲田が滑り止めってどんだけすごいん、、、と思う人も多いと思います。私もそう思います。

でも彼女クラスになると「東大に落ちるのが屈辱」「仕方なくため息つきながら早稲田入学」という感じのようですね。その話を聞いてまぁ、、次元が違うなと思いました。



大学に入り、彼女は恋愛に目覚めます。


「大学はめっちゃ楽しかったねー。男の子と日常的に話したり同じ空間にいるのはそれこそ小学生以来で、中高と文化祭とかで男子と交流はあったはあったけど付き合った人なんて一人もいなかったし、関係を深めるには機会も時間も限られすぎてたよね。ずっと塾も行ってたし。初めて付き合ったのも大学の時だったし、初経験も大学時代だった。みんな中学とか高校が青春時代っていうけど私の青春は大学時代だったなー。特にサークルとか合コンで男女でわちゃわちゃするのとかもすごく楽しかった。あと親から離れて1人暮らしも不安も大きかったんだけどそれ以上に解放感やばかったねー。日替わりで男の子連れ込んだりとかもあった笑」

「でもね、大学から社会人初期とかにかけて色んな人と交際したけど最終的にいっつも同じパターンで別れてるんだよね。相手がすっごく張り合ってきてダメになるか、相手がすっごく頼りなくてダメになるかどっちか。何にせよ恋愛の始まりはいつも楽しいのよ。すごくキュンキュンするし、デートプランとか考えてラインで提案してくれたりも嬉しいし、こう付き合うか付き合わないかの瞬間のドキドキ感とかめっちゃすきなんだよね。『今日デート3回目だけど夜告白とかあったりするのかな』とか『今日初めて会う人めっちゃイケメンだけどお持ち帰りとかあったりするのかな』とか『こないだ合コンであった人大人数ではすごく楽しかったけど一対一ではどんな人なのかな』とかめっちゃ楽しくない?Ryutaくんそーゆーの分かる???(私「まぁ、何となく分かります、はい…」)だけどねー、こうドキドキがある期間は良いんだけど付き合って3か月とか半年とかたつとそういうのって少なくなっていくじゃん?良い意味でも悪い意味でも新鮮さがなくなっていくって言うか。。」

「そうするとさー、お互いに良い意味でも悪い意味でもどんどん素みたいな部分がでてくるじゃん?そうなってくるといつも破綻に近づいてるんだよね。相手がけっこう頭良くて優秀なタイプだとするじゃん?そうすると何かと私に張り合ってくるようになったりとか。私は男の人と張り合う気とかさらさらないけど知識とか年収とか色々マウンティングされたりするとやっぱ腹立つじゃん?そうすると私も言い返したりマウントし返したりするでしょ?そうなるとどうしても男女ってよりライバルみたいな感じになっていっちゃうんだよね。。そんで『女として見れなくなった』『もっと可愛げある
子かと思ってた』とか言われて終了するのがお決まりのパターン。多分今までそういわれて振られたの5人以上とか。私は競争する気さらさらないんだけどつい張り合っちゃうってか、根本的には競争的なんだろうねー。男の人といても今一つ肩の力が抜けないと言うか、、、」



幼少期から競争主義、完璧主義の世界で生き抜き勝ち抜いてきたrちゃんにとって「売られた喧嘩は買う」「売られたマウントは買う」というのは反射的に起きてしまう行動のようです。

「競争で負ける=存在否定」とまで思ってしまっているのですね。

骨の髄まで染みついた競争主義はまた、相手の男性をも触発してしまうものです。男性性優位な男性にとって、「彼女に負けてる」「彼女より劣ってる」と自覚するのは許し難いものなのでしょう。



競争主義は「自己否定」のひとつで、RKサロン流に言えば是非癒やしたいものです。

「競争に勝たなければ自分には価値がない」「競争に敗れると自分が存在否定されたような気がする」「比較優劣で劣っているのが絶対に許せない」「マウンティングされる自分が情けない」そんな感情は適度であれば充実した人生への起爆剤になったりもするのですが、過度だととてつもない生きにくさに繋がります。「競争して、勝たなければ自分には価値が無い」というのは紛れもなく「無価値感」の一種でして、ありのままの自分を肯定しているとはとても言えないのですね。

自分に対する否定、攻撃、虐め、責めを孕むのが「競争主義」なんです。





さらにrちゃんは潜在意識上にある「完璧主義」にも悩まされています。これもまた自立系女子あるあるです。「相手が頼りなくてダメになる」ほうのパターンですね。

「頭良くて優秀っぽい人と上手くいかないとさ、次に付き合うのは張りあってこなそうな優しい系の人なんだよね。私と競争領域が被らない仕事してる人とか、極端な例だと芸術家とか。でもそうすると私がどんどん出たがりやりたがりになって相手がどんどん萎縮していくというか、何もやらなくなっていくんだよねー。例えば彼と旅行いくときなんかにしても飛行機から特急電車から宿泊施設から何から何まで全部私がやることになるし、『これこれこういうところに行きたいんだけどどう思う?』って聞いてみても『うーん、いいんじゃない』って言うばかりでむこうからは何も提案してこないし、私は私で勝手にどんどんやるべきことの手配とか進めちゃうし、『やばいちょっとは相手を頼らないと私がお母さんみたいになっちゃう』とか思って色んな手配とかお願いしてみるんだけどノロノロやってるし、手際悪いし、色々ミスるしで結局見てられなくなって全部自分でやっちゃう。そんなことが何度も何度も繰り返されて、そんで相手のこと男として見れなくなってきて、『なんで私がこいつの身の回りの世話全部やらなアカンの』ってなってこっちから振るパターンね。優秀な人と付き合って振られるパターンと、のんびり男子と付き合って振るパターンを繰り返してる感じ。」


これもきっと共感できる女子は多いのではないでしょうか。

まさに「甘えられない」「頼れない」「自分でやる」「相手を信頼できない」ということですね。結局自分が「完璧主義」なマインドですと、それが世界に投影されますから、相手が旅行の計画をノロノロやってたり、手際が悪かったり、段取りが悪かったりするとイライラしてしょうがないということになります。「もういいよ」「私がやるよ」が彼女らの口癖です。

rちゃんは「男と張り合う恋愛」「男を頼れない恋愛」というパターンを繰り返してきましたが、どちらもその根は同じで、「自己否定の強さ」というところが根源になっています。「張り合う」のは競争に負ける自分を許せないからで、「頼れない」のは完璧じゃない自分を許せない(それが相手に投影されている)からです。そしてさらに、その根源には親子関係の傷があるのは私の発信を日々追ってくれてる人であれば分かってもらえるでしょう。





rちゃんは年齢としては成熟した女性で、実家からはとっくの昔に出ていて自立していますが、深層心理的には強烈にお母さん、お父さんに縛り付けられています。

すなわち、「完璧じゃなきゃいけない」「頭が良くなきゃいけない」「人より優秀じゃなきゃいけない」「見下されるのを極度に恐れる」「手際が良くなきゃいけない」「マウントを取られてはいけない」などの両親の教育方針の中にきっと今でもいるのでしょう。

rちゃん含め、rちゃんに「うんうん分かるよ」「めちゃくちゃそれな」と共感している自立系女子の皆さんは、根っこの根っこ、、、すなわちこの「親の価値観を手放す」ということを実践していくとかなり生きやすくなるかと思います。

そして「手放す」際にもっとも重要なのは…

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