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サウンドシティのイマーシブスタジオ「tutumu」の見学会に参加してきた。音に包まれるのではなく、ここで音を”包む”のだろう

天井にスピーカーが付いているスタジオで、見に行けるところは行こうということで、サウンドシティが新にオープンするイマーシブスタジオ「tutumu」の見学会に参加してきました。

新型PMCのスピーカーで組んだイマーシブスタジオは、商業スタジオとしては国内初とのことです(カプコンのスタジオも新型PMC)。天井高もあり、落ち着いたインテリアが大変居心地の良い空間でした。

天井が高く空間オーディオを体験するにこれ以上ないスタジオ

スピーカーシステムはDolby Atmos用に9.2.4ch、そして、360 Reality Audio用にボトムスピーカーとトップセンターを加えた9.0.5+3Bを切り替えて再生可能。

フロントのスピーカーは5本。天井も5本

先日見学した音響ハウスの7stも、Dolby Atmos(9.1.4ch)と360 Reality Audioの両方に対応していましたが、360 Reality Audio時には、右左のワイドサラウンドチャンネルは鳴っていませんでした。

一方tutumuは、360 Reality Audio上のプリセットにはない、専用のプロファイルをソニーに作ってもらって、ワイドサラウンドチャンネルも鳴るようにしているそうで、それはすごいと思いました。Dolby Atmosと360 Reality Audioの特色の違いもよくわかりました。

360 Reality AudioにはDolby Atmosのベッツチャンネルのようなチャンネルベースの考え方がなく、フルオブジェクトミックスだ

今回聴かせていただいた音楽は、サウンドシティのエンジニアさんが実際にミックスした、AAAMYYY(エイミー)というアーティストの新曲『IGNITION』でした。

Apple MusicではDolby Atmosバージョンが配信中

Amazon Musicでは360 Reality Audioバージョンが配信中

サウンド志向の高いアーティストですし、音色もマッシブ系シンセサイザーを多用した洋楽っぽいサウンドで、音色が上部や背後で鳴ったり、オブジェクトが移動したりするのが判りやすく、イマーシブ体験試聴用の音源としては素敵でした。

ついでにApple Musicで、自分の耳に音像の記憶がある曲をいくつか再生させていただき、視聴させていただきました。

リアのスピーカースタンドは、球状拡散体のスピーカースタンドで固定

体験会を通じて、あまりの完成度のモニター環境に大変驚き、極上のサウンドを堪能させていただきました。海外になんら引けを取らないサウンドメイクを、麻布台から世界に送り出せるのは大変エキサイティングです。あまりの居心地の良さにアーティストは長居することでしょう。

モニターコントロール群。音量調整だけでなく、一つ一つのスピーカーの音をソロにして聞いたりできる

サウンドシティのスタッフの皆さんは、普段よりYouTube等のソーシャルアカウントを定期的に更新して情報発信されています。

帰りがけに、「360 Reality Audio, Dolby Atmos対応」と書いたティッシュと、tutumuにちなんだ風呂敷のお土産をいただきました。イマーシブコンテンツを盛り上げていくために、創意工夫されているのを感じ、大変刺激を受けました。

音に包まれるのではなく、ここで音を”包む”のだろう




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