見出し画像

壁に吸音材を貼っても防音室にはなりません

防音室に関してXでポストしたら、結構反響をいただいたので、noteにまとめておきます。防音室もしくはお部屋の防音に興味のある方の参考になれば幸いです。


①壁に吸音材を貼っても防音室にはなりません

壁に吸音材を貼っても、室内空間の音響改善のみ。室外への音漏れにほぼ効果なし。

壁に何かを貼るだけで防音室にはなりません

(たとえ部屋全面に厚く貼っても、漏れる音質が変わるだけ)

②壁を追加するのは有効。ただし…

空気層を設け追加壁を設置すると、防音効果は高まる。ただし元壁、追加壁、床、天井がくっついているので、建物に音(個体伝搬音)はよく伝わる。

個体伝搬音とは音が振動として建物の構造体などを伝わっていき、その先で壁面などから放射された音のこと

③振動の縁を切る

それを解消するには、③のように元壁と振動の縁を切らなければならない。

これが浮き床式、もしくは浮き床構造の防音室という

反響のあったツイート

「吸音材を貼れば防音になる」と思っている人が多く、そういう工事をする業者もいるので、「防音工事したのにクレームが入った」のような悲劇が生まれます。 防音はとにかく振動を伝えず音が出ていく隙間を無くす事が必要です。吸音と遮音(防音)は別物です。

反響があったので、続きを書きました。

④石膏ボードを壁に貼るには

石膏ボードを壁に直接貼るのが悪いとは言わないけど、角材などで新規壁を作った方が効果的。

空気層は意味がある

③と⑤は似て非なるもの

③と⑤は似て非なるもの。(※③はを見てください)

業者に相談するとこういう提案をされることがある

⑥浮き構造を目指すなら徹底して

浮き構造を目指しても、1箇所でも釘やビスで躯体と固定されてしまうと、そこがサウンドブリッジとなって音や振動が建物駆体に伝わり、防音性能が大幅ダウン。

以上です。

手前味噌ですが、現在DIYでピアノ防音室を自作しており、こんなマガジンを連載しています。ご興味あれば。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?