だんだん青に
あなたに映る僕は
心に灯った蝋燭
一生懸命
風に吹かれても守ったはずが
川に浮かべて流れていった
いつからだろう
その日がただの
テレビに映る火になり
懐かしい思いからも
遠ざかる景色
小さなお庭になってしまった。
僕が本当に欲しかったのは
ただ砂浜を二人で歩くだけの
そう、はだしであるくだけのじかん
月が二人を照らしている
小声でようせいたちが歌う
しじまを照らすざんとうの
埋められた記憶を、とこしえに
そしてまた一人
黒い海は、だんだん青に
波が僕を砂浜から浮き立たせる
イルカの声(チェロ)が海中にこだまする
だんだん青に
浜は黄色くなっていった
そめられた昨日という時間
ふみしめた今という時間