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インナーテラスのすすめ<機能編>

インナーテラスを設けると、めちゃくちゃ良いですよ!という話の続き。前回は、体感的メリットについて書きました。今回は機能面。

大きく3点のメリットがあると思ってます。それぞれ、詳しく解説していきます。


タイル床でメンテフリー

ぼくの家では、インナーテラスの床をタイル張りにしています。 南側の窓際って、フローリングだと経年でかなり傷むんですよね。日焼けもありますし、濡れたりもしやすいので。それがタイルだと、ほとんど気にする必要がなくなります。

植物を育てていて土や水がこぼれたりしても、長時間気づかなくても染みになったりしませんし、サッと掃除できます。アウトドア用品や掃除用具の手入れもここで行っています。

視覚的にも、タイル床だと外部空間味が出て、より中間領域として認知されやすくなります。(=空間の広がりを感じやすくなります。)

温熱環境的バッファゾーンとして機能

バッファゾーンとは「緩衝地帯」、もっと簡単に言うと「2つの空間の繋ぎ目」ということです。

今回のリノベで、外部周りの壁面には断熱材を吹き付け、窓も二重窓にして断熱性を向上させています。※二重窓:既存の建具(=外窓)の内側に、もう一つ建具を設ける(=内窓)ことで、断熱性を高める手法。

リビングの窓:既存窓の内側に木製窓を設けて二重窓に。


ただ、インナーテラス部分に関しては、一見すると、そのままで一重です。ですが、インナーテラスとダイニングを隔てる部分に木製建具を新設していて、これを内窓に見立てています。

木製建具を開放した場合、外部~ダイニング間の建具は一重。
木製建具を閉めた場合、外部~ダイニング間の建具は二重。

つまり、一般的な二重窓では数センチに満たない隙間空間(外窓と内窓の間部分)を、うんと引き延ばしたのが今回のインナーテラス、と捉えることができます。

すると、温熱環境的には「ダイニング<インナーテラス<外部」というグラデーションになりますね。こうすることで、柔軟な空間の使い方ができるんです。

例えば、インナーテラスに洗濯ものを干すことができます。屋外ではないので冬でも凍えながら作業しなくてよいですし、内窓を閉めて外窓を開ければ、屋内環境を外気にさらすことなく外気干しも可能。

また、植物は種類によって、屋内の温かい環境でないとダメなものや、自然に近い環境を好むものがあります。それらの適性に合わせて、配置を考えられます。

対外視覚的バッファゾーンとして機能

この家では、インナーテラスのある方角の窓面には、カーテンの類を設けていません。

カーテンやブラインドは、開けている状態でもノイズになって空間の美しさを妨げるので、できれば付けたくないし、付けるならスッポリ隠せるものにしたいと考えています。モノ自体もそこそこの金額しますし、隠す工夫をするとなると、工事にもお金がかかります。

付けない場合に問題になるのは、外からの視線。ぼくの自邸に関して言えば、正面に位置するマンションからのぞこうと思えばのぞける距離感です。

ですが、インナーテラスがあることで、生活空間が少し奥まった位置になる&観葉植物も立ちはだかっているので、外部から見える範囲はかなり限定的になります。

外部からの視線はほとんど気にならない。

それこそ、すっぽんぽんで家の中を歩き回ってても大丈夫。双眼鏡でも使われたらアウトですが、その場合はまぁしょうがないと割り切ってます。笑

余談ですが、リビング側の窓は、腰高さまでをフロストガラス(すりガラス)にしているので、外部からの視線を遮りつつ、開放感はあるというものになっています。ベランダのごちゃごちゃを隠す意図と、直射による床の傷み軽減という意図もあります。

以上、2回にわたってインナーテラスの良さを書いてみました。

ぼくはもう、インナーテラスのような便利空間がない家には住みたくありません。笑 良さを痛感しているので、次の自邸でも同様のものをつくることは間違いないです。

あ、さらっと「次の自邸」と書きましたが、今の自邸は数年で売る前提で購入・リノベしているんです。何を考えてそうしたのか、ということも近々書いてみようかなと思います。

ということで今回はここまで。

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