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awwwardsに行ってきた①:クリエイティビティとユニバーサリティ🤔

こんにちは。Warp Japanで新米WebディレクターをしているRisaです🙇‍♂️

なんと、、、初のアジアでの開催というawwwards. Tokyoへ参加する機会に恵まれまして(ありがとうございます!!!)、ひよっこなりにたくさん吸収してこようと意気込んで行って参りました。

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↑これは、念願のW.と一緒に写真を撮って嬉しそうな顔をしている私🙋

全体的にデザインについてのトークが多かった印象なのですが、私がawwwardsで受けた学びをそれぞれのトピックに分けてnoteに残そうかと思っています。
今回はデザイン、クリエイティブに対しての学びをまとめていきたい!
乗り遅れた感は否めないが...、awwwardsレポ第一弾、いくぜ!

クリエイティブを如何に"生きている"ものにするか

1日目のトークでSHIFT BRAIN 鈴木さんのトークが、デザイン・ものを作る上でのプロセスや考え方、マインドセットなど・・・明日から自分に問いかけていきたくなる内容でとても勉強になりました。

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“魂を失わずにデザイナーを続ける方法”というタイトルでしたが、同じく1日目のUenoのDavidさんのトークにあった”OrderだけでなくKhaosを取り入れたVillanなデザインを”というメッセージに通ずるものを感じます。

“デザインをただセオリーに沿っただけのものにせずに、パーソナリティやストーリーを与えることがクリエイティブには必要である。”

というポイントは、上記であげた鈴木さん、Davidさんのトークだけでなく今回のawwwardsで何度も耳にしたフレーズかな・・・と。

1日目の1つ目のトークを飾ったDogstudioのHenryさんのトークで引用されていた”People hear statistic but, they feel stories.(人は統計に耳を傾けるが、彼らは物語を感じるのだ。)”というクオートが今でも印象に残っています。

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個人的見解ですが、「今の時代が、”正しい”や”相応しい”だけよりも作り手の思いや個性を求めているからこそ、業界の最前線にいるスピーカー達からこの言葉が出るんじゃないか」と考えています。

確かに、年々ストーリーを感じない物に手が伸びなくなっている感覚は私自身も一消費者として感じていることかもしれない・・・。
自分たちにできるストーリーテリングってなんだろう、と一歩立ち止まって考えるべきなのかもしれないですね。人によって中身も違えば発信の仕方も違くて、確固たる答えを見出すのは難しいですが・・・。

”何故合理性を飛び越えて人は心を動かされるのか“

さて、鈴木さんのトークの内容に戻りましょう!
“なぜ良いものは言語を超えて心を動かすのか”
例えば映画を観た時、トイストーリーが大人にも子供にも面白いことや何十年も前に作られた名作が今も変わらずに人々に愛され続けていることに疑問はないでしょうか?
鈴木さんが当時勉強していた経済学の理論だと“人は合理的にしか選択しない。”ことが定説でした。(今では行動経済学の視点も認知されて状況が変わっているとのこと。)
しかし、映画の例を見るに私たちは明らかに合理的でない選択も行なっているように見える。例えば好きな映画のTシャツが売られていたら買うかもしれない。それは果たして合理的な判断だけに基いた購買なのだろうか?

映画を例に、”何故合理性を飛び越えて人は心を動かされるのか“を考えたときに3つの要素が浮かび上がってくる。

『映画での気づき』(後で登場するので覚えておいてね。)
理性を超える beyond the reason - QUALITY
国を超える beyond the broader - VISUAL
時を超える beyond the time - TIME

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日本の絶対的カリスマ、チームで闘うグローバル

デザインは”スタイリング”という形がよく取られていた以前と比べ、” コンサルティング”的な側面が強くなっているという。

ここで、日本と他国でのデザインの進め方の違いも出てくる。

日本では、1人のカリスマによってデザインが行われるケースが多い
カリスマが時代を捉え(scanning)、プロジェクトを回していく。
また、日本のケースでは、”日本人のために作る”という暗黙の前提があるのでデザインの発信先と価値観を共有しながらの作成となる。経済状況や民族性、文化も国内であれば大差はない。
求められているものの空気感を掴んだ感情に基づいた意思決定が行える地盤があるから。これはHigh contextと言える。

一方で、海外ではチームで動いてデザインを作ることが多い
どうしてこの違いが何故生まれるのだろうか?グローバルに発信するケースでは、価値観が共有されているという前提が存在しないのだ。
この場合、コミュニケーションを密に行い様々な意見を取り込まなければプロジェクトは耐えられない。そのため自ずとチームワークが中心となっていく。
対話を行なって何が良いのかロジックで考え意思決定を行う。こちらはLow contextな文化。


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例えると日本はジブリグローバルはピクサーのような感じ。
急に私的な話になってしまいますが、ビデオゲームの制作チームのインタビューやメイキングが好きで・・・。観ていると確かに、日本のゲーム会社は代表がそのゲームについて語っていることが多く、海外のゲーム会社はいろんな部分を担当するメンバーがそれぞれコメントするという構成が多い気がしますね。

日本のやり方はcreativityを、グローバルのやり方はuniversalityを重視している。ここで誤解しないでおきたいのが、それぞれの特徴や手法はどっちもどっちで良いところと悪いところがあるということ。

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私たちはどう、デザインをすれば良いのか

そしてデザインストラクチャの話へ。鈴木さん曰く、このプロセスについて話したいが時間がないので気づきだけ。とのことです。プロセス気になる...。

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creativityの赤とuniversalityの青、それぞれ見てみると目標としている終着点が異なることがわかる。

Creativityの方だとShape The Ideal。すなわち「こういう風に感じて欲しい!」という理想の完成形を感情をベースに捉えることで意思決定とデザインが進んでいく。
Universalityの方ではSolving The Problem、解決する問題が予め提示されている中で問題解決として意思決定とデザインを行なっていく。

実際どっちを取れば良いの?という議論は生じるが、いいとこどりをすべきである。何事もバランスが大事ですね!

そして...『映画の気づき』がここにハマるんですね〜!

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映画での気づきにあった「良いものが合理性を飛び越えて心を動かすポイント」となる部分がそれぞれのパートと対応するようにハマるのです。

『映画での気づき』
理性を超える beyond the reason - QUALITY
国を超える beyond the broader - VISUAL
時を超える beyond the time - TIME

自分を刺激するものに心を委ねる

またその後は様々な本からの重要な引用などの紹介があったのですが、
このクオートが一番好きでした。

"しかしやがて諸君は絶望状態に立ち至る。何もかもが諸君の心の中でごっちゃになって、どこからろもはっきりした明察は生まれてこない。ここまでやってきた時、つまりまずパズルを組み合わせる努力を実際にやりとげた時、諸君は第二段階を完了して第三段階に移る準備ができたことになる。"
A Technique for Producing Ideas  by. James Webb Young

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正直説明無しだとなんのことだかサッパリわからないが、
・パズルのピースとなるファクトを集め
・パズルを試行錯誤組み合わせる(ここであまりの途方のなさに絶望する)
・そこからは心に委ねアイディアが浮かぶのを待つ。
という段階があるのだとこの筆者は説いているのだという。

MITのU理論というもので、考えてから放棄することでアイディアが急に浮かんでくるという手法も最近あるようです。
アイディアを待っている間は、自分の心を刺激するものに心を委ねるのがいいとのこと。

私たちが担うこれからのクリエイティブ

最後に、こんなメッセージでトークは締めくくられます。

JUST DO IT!
IMPOSSIBLE IS NOTHING!
FOREVER FASTER!

どれも、鈴木さんが息子さんへエールを送る時に使うことばだそう。(特に宿題に関して👦)
単純明快で、ついつい考え込んでしまう頭のスイッチを切り替えてくれる言葉だなと思い、ありがた〜く自分を鼓舞する言葉として心の片隅に置くようにしています。
まずやってみて、どんどん先へプッシュしていけば、不可能なんて無いですよね。私もどんどんチャレンジしていきたい!

第一弾目としてまとめたレポートですが、冒頭でも掲げた通り"パーソナリティのあるクリエイティブ"がいかに大事で、それをどう実現してきたのかというトピックのトークが多かったと感じています。
クオリティの高いクリエイティブを作ろうと意気込んだところで、そもそもの技術力はもちろんチームの環境だとか、マクロやミクロの視点であらゆることを考えて問題解決をしていかないと、実際思い通りにいかないケースは多々あるのだと感じています。
だからこそ、すごい(!)制作会社さんのトークからヒントを得たり、実際に会話をして仲間として繋がれたり、はたまた多様なカルチャーの違いに刺激を受けることができるawwwardsの場はこれ以上ない最高の学び場なんだと改めて感じております🤓

それでは、第二弾の方も書き進めるとしましょう!Danke schön✨

Photos by our amazing designer Wiko san! 👏





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