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自由詩。
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記事一覧

終わりの扉

ここはどこかと見渡せば 光と花びらが僕を包み込む 終わりとはじまりの景色は美しく この世の…

利由冴和花
5か月前
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どっちでもいい

花が散る わずかな香りも消えさって 秋風が通りすぎた どっちでもいい 多分、どっちでも 限…

利由冴和花
6か月前
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私の方がきれい

私のほうがきれい。 いいや、私の方がきれい。 いやいや、私の方がきれい。 あなたは私より足…

15

【詩】あぁ、蟻になればよかったよ

あぁ、蟻になればよかったよ あぁ、蟻になればよかったよ 歩いても歩いても 行き先なんてわか…

25

恋詩

 深い海のような想いは、僕を壊していく。汚れたその感情は、誰よりも僕を人間臭くした。人を…

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セピア色

君の紡ぐ物語はいつも悲しい 僕は、君の物語のヒーローになりたかった 君の目には僕は映らない…

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無題

自分だけのために生きる人に 私はどこか嫉妬して 独りよがりの優しさを 生きることだと履き違えてる 限りある時間だと どうか気づいて

氷箱

何かが壊れる音がした モノクロに映るものは何 見えない歯車 回しているのは誰 口を閉ざす愚か…

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幸福論者

振り返るといつも同じ場所 戻りたいなんて思ってみる グルグルと回っては きっとここへ落ち着…

28

デイジー

水のない世界で生きて 僕は輝きを失った いつからだろう 大勢のフラッシュに囲まれて 僕らは…

25

あのね

嘘だといって 呟いたのは言葉じゃない 二人にしかわからない 合図だって愛おしい あのねって…

25

迷い猫

何のためと見失い 撫で声で鳴くのは誰のため そこにあるのは空想で 私はいつも迷い猫 視線を…

29

嘘つき

本当のことが言えなくて 嘘が真実になった 私は存在しない偶像 空っぽで虚しい人形 綺麗だね…

27

金魚すくい

夏の匂い 窮屈な囲いの中で 静かに泳ぐ まるで最後の旅のよう ひと時の幸せを 現実逃避と笑うのか 夏の光 照らされるのは現実 微かに揺れる まるで最後の旅のよう ひと時の幸せを 現実逃避と笑うのか 提灯の灯りのよう ひと時の優しさを 最後の願いと祈るだろう