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【下町編集室OKASHI】実感がじわじわと湧いてきた夏

横浜橋通商店街(横浜市南区)の元菓子店だった空き店舗を拠点として「アーカイブ」「コーディネート」などを切り口とした企画を実験的におこなう、いと-をかしプロジェクト。

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活動開始から今日でちょうど3ヶ月。

▽はじまりのときのnote
https://note.com/riyomugi/n/nd7ec6523b573

これを書いてからあったこと、写真展の開催、新しくできた横浜橋界隈調査部、大通り公園のクリーンアップ、地元の絵描きさんによる絵画展などなど。季節ひとつぶんって不思議と振り返りをしたくなる時期だよな、ということでゆるりとここ最近のあれこれを綴ります!

8/25〜9/5  清陵写真部「つなげたいもの展」

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母校の写真部が今年も高校生写真部の全国大会「写真甲子園」の本戦に出場した。毎年本戦は北海道の東川町だけれど、今年もコロナで地元撮影。撮影地として顧問の先生が選んでくださったのが「横浜橋・三吉橋」エリアだった。ポートレートが得意な三人組ということで商店街の人をたくさん撮らせてもらっていた。それが本当に素敵な作品。

高校生目線のまちのイマを、商店街の方にもみていただきたいなということ、そしてたくさん撮らせてもらったお礼も込めて、写真展を開催することに。

▽写真甲子園2021  横浜清陵高校作品
https://syakou.jp/final/schools/post-5.html

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テーマは「つなげたいもの」。

写真甲子園に出場した高校生が感じたこのまちの未来へ繋げたい文化や何気ない日常の瞬間、生き生きとしたまちの人を切り取った作品がずらり。

主に在廊をしていたのは下町編集室OKASHIメンバーで清陵写真部出身の私と友人。緊急事態宣言下ということもあり2週間、近くに住んでいる2人でひたすら商店街に滞在。毎日自転車で通っていたけれど、ここは商店街。お腹空いたなあ、と思ったら美味しいものがたくさんあるし、嬉しいことに差し入れをいただいたりする。明らかに食べすぎちゃったな…(笑)

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とはいえ、これだけ商店街の日常に触れることができたのはすごい体験。

塾の前と後に自転車を前で一度止めて声をかけてくれた女の子、何度か顔を出してれたおじちゃん。清陵高校の卒業生の方もたくさん来てくれた。

印象的な出来事もいろいろあった。

写真を撮りにこのまちに来た中国出身のお兄さん、カメラの話で盛り上がったあと中国系列のスーパーを勧めたらすこししてから戻ってきてそこで見つけたおすすめの胡瓜味の炭酸ジュースをプレゼントしてくれて、はじめはきゅうり?!って感じだったけど美味しくてびっくりしたりとか

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自分が写っているのだと遊びに来てくれたお漬物屋さんの女の子におもちゃをあげたら、ちょうどそこに居合わせていた方と私の分のかき氷を差し入れしてくれて、その方がつぎはお菓子を女の子にあげる、みたいな

そんな下町の日常が垣間みれた。やっぱりここすごいな

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あと商店街の店主の写真も多かったから「これあそこの〇〇さんだ!昔の写真?なんだかいつもよりイケメンに見えるじゃない」みたいな会話も多かったなあ。話し始めたら意気投合して、次の企画につながった出会いもあった。(11月はじめに台湾市場POPUPやります)

高校の同級生や、活動に興味を持ってくれた同年代の学生もけっこう見に来てくれた。まちあるきをするにも、それぞれの専門や関心で全然違うまちの発見があるのが面白さ!

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路地の魅力、元遊郭エリアへの興味、建物と建物のあいだ、アーケード、魚屋さん、大通り公園の居心地よさ、吹き抜け…

商店街の方に気になったことを伺ってみたら、昔の様子を語ってくださったり。なんだかとても貴重な時間だった。

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リアルの良さもありつつ、今だからこそ遠隔で参加できるものやデジタルアーカイブできるものも!と思い、オンライントークイベントをLOCAL GOOD YOKOHAMAとのコラボというかたちでおこなわせてもらった。

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その名も「をかしなラヂオ」(相変わらずのネーミング)。

横浜橋商店街とその周辺エリアについてさまざまな視点から「知る・語る・体感する」をコンセプトに、ゲストを呼んで配信するトーク番組。

第1回は「語る/大学生から見た横浜橋」ということで、まずは私たち目線の商店街をゆるりとトーク。改めて活動についてや思いを話させてもらって、フィードバックをいただいて、本当にありがたかった。

スクリーンショット (98)

▽「語る/大学生から見た横浜橋」アーカイブ動画
https://www.youtube.com/watch?v=68aVY6Ev4iw

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第2回は「知る/まちを象る写真たち」

横浜清陵高校の甲子園メンバーをゲストに、写真というツールでまちに出会う面白さ、アーカイブの可能性などについてトーク。

▽「知る/まちを象る写真たち」アーカイブ動画
https://www.youtube.com/watch?v=49b9MVLo9Ho

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写真募集もしたけどこっちは…全く集まらなかった(笑)

あとそうだ、大事な今回の進展!個人的に大通り公園と伊勢佐木モールを抜けた先にある若葉町ウォーフという劇場とスタジオと宿の複合文化施設とつながりができ、そこでの公演情報などを置かせてもらった。

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関内外エリア、吉田新田エリアはさまざまな特性を持った地域が混在している素敵なところ。徒歩で多様なコンテンツを、まちを楽しめるのはすごいこと!これからもどんどん「まちの情報」コーナーを増やせたらいいな。

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▽タウンニュースweb版
https://www.townnews.co.jp/0114/2021/08/26/589205.html
▽神奈川新聞web版(カナロコ)
https://www.kanaloco.jp/news/life/article-662869.html

思い付きではじめた企画だったけれど、写真があることできけるまちの話や、出会えた縁があった。そして私たちの活動軸のひとつでもある「アーカイブ」にもつながる、このエリアの魅力の可視化のようなものをまちの方に向けてできたことが嬉しかった。

そしてオープンしていることによってつながるものを強く感じた2週間でした。

横浜橋界隈調査部、発足

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このあたりは知りたいけれど、公開している、残っている資料が少ないエリア。そして現在目立つのは歴史を隠すかのように次々と立つマンション。でも当時を知っているひとの声をときどき聞くことがあったり、あの桂歌丸師匠が育ったまちでもある。横浜の開港史に、都市形成史についてくる遊郭史の最後の地がここであって、そして色街の近代から現代への移行を経験した土地でもある。風俗と聞くとマイナスなイメージもあるけれど、「富山出身のむこうで働いていた女性がよく飲みに来ていてね」「三味線引きが…」とか、そんな等身大の話を聞いていると現在と陸続きのこの土地に生きた人象が見えてきて、それにはなぜかとても惹かれるものがあった。

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同時に商店街がどのように戦後に形成されてきたのかなどにも関心がわき、本格的に仲間をあつめて横浜橋通商店街と周辺エリアの歴史を調査することに。興味のある大学生だけでなく、歴史に詳しい方、芸術やメディアに関係している大人の方にも入っていただいた。

オンラインミーティングを重ね、まずは内部でのインタビュー調査と、明細地図や写真をもとにしたデータ整理などをおこなっていくことになった。興味を共有して、一緒に深堀りできるのはうれしいことだなあ。

大通り公園での第1回クリーンアップ

10月はじめには商店街に面する大通り公園で、地域でさまざまな活動をされている団体が参加するクリーンアップが開催された。光栄なことに「下町編集室OKASHI」も共催にいれていただき、当日も大学生3人で参加させてもらった。

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商店街やNPO、施設など本当に多様なひとが集まっていた。清掃活動をしながらそれぞれの活動を共有しあったり、なんでもない雑談をしたり、とても良い時間だった。ひとつの場所を介してこうして出会えることが楽しかった。大通り公園をゆっくりと見ることができたことも良かった。汚さと屯、ひとりの居心地よさとパートナーシップ。考えさせられた。

「下町編集室OKASHー!」と紹介してもらったときはじめて、実感が湧いた。私にとって、自分たちのなまえがしっくりきたはじめの瞬間だった気がする。

▽レポート
http://yokohama.localgood.jp/news/39458/

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なんだか何もしていなかったようでいろいろあったこの夏の終わり。まだまだ進み方はわからないけれど、すこしは方向性が馴染んできたかな。

旗揚げさせてもらったからには、商店街とその周辺に新しい人の流れができたりとか、必要とされるような空間づくりを実験するとか、周りのお店が潤うとか、あそこが、私たちの活動があることによってすこしでもいい影響がまちにでてほしい。

でもそれと同じくらい、ただただ自分たちが純粋に気になって知りたいまちのこととか、見てみたい景色とかへの情熱があるから、いっぱい遊びたい!

さいごに宣伝。

10/9~10/17 森田ひろみ 秀小牧 二人展「ようやく神無月に集う」

現在は、地元の絵描きさんおふたりによる絵画展を開催中!

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出会いはまさかの路地裏のタイ料理屋さん。初夏の夢がかたちになった。まちの方を描いた作品をはじめ、生き物にフォーカスした素敵な作品ばかり。ライブペインティングまで!!

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[開催日時]
2021 10/9(土)〜10/17(日)
13:00〜19:00(最終日〜17:00) 入場無料。

もうすぐ終わってしまいますがぜひいらしてください!

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