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怪獣はヴィランなのか。

特撮の怪獣を「ヴィラン」と表現される事に強烈な違和感があるんすよね。

アメコミやディズニー作品では、主人公の敵や悪の組織をヴィラン(Villain)と表現する事が多い。
確かにウルトラマンに出てくる怪獣やゴジラ、エヴァの使徒なんかは“敵”ではあるけど。

ヴィランという言葉には「後天的な悪」という要素があると思う。アナと雪の女王では、主人公姉妹の国を他国の王子(ハンス)が乗っ取ろうとする。ハンスは主人公に対して明確な敵意・悪意を持って行動している。

対して怪獣は、あくまで己の使命のまま動く存在。エヴァに登場する使徒なら、「リリスと融合する」という本能のみで行動している。

「主人公に害を及ぶ存在=悪」と定義した時、ハンスは「後天性な悪」で怪獣は「先天的な悪」なのだ。

日本では古代から地震、津波、噴火と自然災害に多く見舞われてきた。そのためアミュニズムの意識が強い。

超常現象の暗喩として妖怪がある様に、怪獣は災害の暗喩である。彼らはあくまでも地球からの使者なのだ。

「怪獣はヴィランだ」という表現は「地震はヴィランだ」という表現に近い。そりゃ違和感ありますよね。



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