青りんごちゃん
青りんごちゃんには
誰にも言えない悩みがありました。
「どうして 私の顔は青いのかしら」
それを思うたびに悲しくて涙が出てきます。
どうしてみんなみたいに赤くないのかしら..
私ってヘンなのかな..
しくしく しくしく
・・・
青りんごちゃんは
顔を赤く塗ってみることにしました。
でもいくら塗っても
きれいな赤色にはならなくて、
顔と胸の奥が
ひりひり痛くなっただけ。
”青い顔なんて恥ずかしいな”
それから青りんごちゃんは
帽子やサングラスで顔を隠してみたり
赤りんごのお面をかぶってみたりもしたけれど、
心の痛みは増えるばかりで
とうとう
家の中に閉じこもってしまいました。
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ある日家の外から声が聞こえて
青りんごちゃんが窓から覗いてみると、、
青でも赤でもない、ましてやりんごでもない
いろんな種類の果物たちの姿。
それから青りんごちゃんは
みんなと遊ぶようになりました。
・
・
ある日青りんごちゃんが
「私、青い顔してヘンでしょう?」
とつぶやくと、
みんなは不思議そうにこう言いました。
「ぼくらは 青りんごちゃんが何色だって
かまいはしないよ。
青りんごちゃんと一緒にいるのが
楽しいのだから。」
青りんごちゃんはびっくりして、
でも心がいっぱいに満たされて、
そしてようやく気づきました。
”わたしは、わたし。”
そして青りんごちゃんは
幸せのため息をひとつ、つきました。
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6年前のある日、ふと頭の中に 青いりんごが泣いている顔が浮かんで、思いつくままに、青りんごちゃんのおはなしを描いてみた。(当時小4だった息子に見せたら一言、「お面がウケる」とな! 感想、、そこ??)
泣いていた青りんごちゃん。最後は にっこり笑顔になったよ。
青りんごちゃんが「私、青い顔でヘン」って悩んでたみたいに、当時の私も 人と感覚がずれてたりヘンテコだったりして、どうして私はこうなんだろう、、と自分のことを認めてあげることができなかった。
でも、”どうして私はこうなんだろう”という部分って、その人の”個性”だったりするのだ。人それぞれに個性があって、それを無くそうとするのは、自分自身を無くすのと同じなのかもしれない。
人と違う一面を見せることは、時にはすごく怖いけれど、誰に好かれようとも嫌われようとも、私が自分のことを分かってあげていれば、人にどう思われたって実はたいしたことではないのだ。
私が私でいるだけで、好かれたり嫌われたりするけど、それって自然なことだし、今の私は「This is me(わたしは わたし)」と思っている。のであーる。
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