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人前で食事ができない、気持ち悪くて吐きそう・・・それって会食恐怖症かもしれない。


突然ですが。

✓人前で食事ができない
✓会食の場では毎回ヒドイ吐き気があり食事どころじゃない
✓食事の約束の時間が近づくにつれ体調が悪くなる

そんな思いをされている方、いらっしゃいませんか?

それって会食恐怖症かもしれません。


▼本記事では▼
会食恐怖症のひとへむけて、わたし自身の体験もふまえて克服法をお伝えできればなぁと思います。



人前で食事ができない、食べるのがツライ・・・それって会食恐怖症かも!?



まだまだ認知度が低く、これだけネットが普及しているいまでもその情報の数は多くありません。

こころの専門家である精神科の先生でもあまり知られていないのが現状です。

社会不安症のうちのひとつで、発症すると人と食事をすることがとても困難になってしまいます。


どんな症状があるの?


・吐き気(嘔吐)
・動悸、めまい
・胃痛
・発汗
・顔面蒼白
・食べ物が飲み込めない
・口が渇く


人によってその症状のあらわれかたに差がでるかと思いますが、上記のような症状に当てはまるようでしたら本来楽しいはずの交流の場である食事を楽しむことはおろか恐怖や不安でそれどころではなくなってしまいますね。


発症する原因ってなに??


発症する原因は人によって様々です。

例えば・・・

・幼いころからの親からの食育
・学校給食での先生からの指導
・体育会系の部活動でのコーチや先輩からの指導


食べるスピードが人よりも遅いのに給食の時間は決まっています。

焦って食べているところに先生が「〇〇さんが食べ終わったらみんなでごちそうさましましょうねー!」

なんて言われたら余計にプレッシャーを感じてしまうでしょう。


また、運動部の合宿などで体づくりのためすごい量の食事を部員と一緒にとることもあると思います。

食べきれなければ先輩に叱責されるので無理にでも食べなければならない状況だったら・・・

もともと少食な人にはそんな環境は過酷ですよね。



私が会食恐怖症となり、そして克服した方法


私が会食恐怖症になったのは社会人になってからです。


発症のきっかけ


ときおり同僚や先輩にランチに誘ってもらったり、上司とのランチミーティングが定期的にありました。

当初は問題なく人との食事ができていたのですが上司とのランチミーティングのときはなぜかいつも調子が悪く違和感を少しずつ覚えるようになりました。


上司は私のことを信頼してくれていたのですが、私は彼を人間的にも仕事面でも尊敬できず、無自覚でモラルハラスメントをするその上司と同じ職場ではたらくことが苦痛でした。


その上司との面談を兼ねた食事のときに私の価値観や考え方を全否定され、行動を彼の思い通りにしなければならないといった旨の指導をされ、出世を望まない私に対し主任になってほしいという熱い想いを語られ、

その上司という存在が気持ち悪すぎて涙腺が決壊、号泣してしまいました。


それ以降、仲の良い友達や恋人との外食でもヒドイ吐き気を感じるようになり

食事に誘ってもらって約束はするものの約束の時間が近くにつれだんだんと気持ち悪くなっていき、尋常じゃない汗をかき、顔面は蒼白。


無理をしてお店にいっても

食べられなかったらどうしよう・・・・・

吐いたらどうしよう・・・・・

と、不安になるばかりで食事も会話も楽しむどころではありません。

(結局ほとんど食べられません)


久しぶりに会う友人や慕っている先輩との食事の約束も直前でドタキャンするしかなくなり、すごく虚しく、そして申し訳ない気持ちで自分を責めてしまっていました。


どうやって克服していったのか


私にとっての発症のきっかけはモラハラ上司でしたが、もともと幼い頃から祖母に

「ご飯はねぇ、感謝してなんでもおいしいって出されたものはぜんぶ食べるんだよ。食べ物は粗末にしちゃいけないよ」

そう聞かされ続けて育ったので食事は残してはいけないということがすり込まれていました。


なのでその思考もあいまって 食べきれない=悪 という考え方が染みついていました。


克服への道①ーあまり食べなくてもOKな環境ー


まずは食べれる量を自分で調整できる回転ずしで人と食事をする練習をしました。

いざ食事の場になると不安感と吐き気で固形物が喉を通らないのではじめのころは茶わん蒸しばかり食べていました。

また、5人以上での居酒屋など、自分がほとんど食べていなくても他の誰かが食べてくれるようなところで慣れるようにしていきました。


克服への道②ー予定しないー



食事の約束があるとその時間がせまってくるにつれどんどん不安になってしまいます。

なのでそう考える間をあたえずに唐突に食事へ行く、ということもしました。

これは家族にある種むりやり連れ出されていたからできたことです。


克服への道③ー話をすることに本気で集中するー



人との外食には2パターンあって、

「食欲を満たすため」と「交流を深めるため」のふたつですね。

友人や先輩との食事は私のなかでは後者に当たるので飲食をすることはいったん置いておいて、話に集中するように全力で意識しました。


克服への道④ーできるならカミングアウトするー


カミングアウトすることでお店選びの段階から一人前の量が決まっている定食屋やラーメン屋などをさける配慮をしてくれます。

(理解ある友人たちに感謝…!)


料理をシェアして食べれるようなお店だといくらか症状が出にくいことにも気づきました。

こうしたことをくりかえし、人と食事をする練習をした結果

私は半年ほどで会食恐怖症を克服しました。ぱちぱち。



ーーー2022年1月追記ー--


現在のわたしは会食恐怖症がぶり返しています。

きっかけは自分の意思に反してお祝いで友人にいいお値段のするレストランでコース料理に連れて行ってもらったことです。


もともと節約志向が強すぎて高い外食をすることに抵抗があったことと料理をすべて食べきらないともったいない・申し訳ないと思ったからです。

(結局食べきれず残してしまった…お店の方、食材のみんなごめんなさい)


その後、その友人にもカミングアウトしてそれ以降わたしが食べきれなくても食べてもらえるような店を選ぶようにしていくことで改善をはかっています。


まとめ だれもが楽しく食事ができるように



まだまだ一般に認知されていない会食恐怖症。

発症するきっかけは人によって様々ですがその根底には食に対するトラウマ体験、そしてすり込まれた

「残さず食べないといけない」

「早く食べないといけない」

「正しい作法で食べないといけない」

こんな考え方が深層心理に刻まれているからでしょう。


なぜ自分が会食恐怖症になってしまったのか?

根本的な原因を突きとめられたら

「そんなに気負わなくていい」

「考え過ぎないようにしよう」

「〜〜しないといけないなんて絶対はない」

とできるだけ楽に考えて克服に向けて練習してみませんか?

むずかしいことではあるんですけどね。


根づいてしまった考え方を変えることは大変ですがどうか焦らず自分のペースで。

本来、誰かと一緒にご飯を食べることってすごく素敵なことです。

人と食事ができないと悩んでいるかたがひとりでも減ることを願っています。


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