240705大原扁理『フツーに方丈記』いまが楽しいと思えなければダメと気付く

こんにちは、リツコです。
本日は大原扁理さんの著書『フツーに方丈記』の読書感想です。


『フツーに方丈記』について

わたしのウォッチする節約投資系youtuberの方数名がこの方の著書を挙げていらして、気になり読んだ『年収90万円で東京ハッピーライフ』『20代で隠居 週休5日の快適生活』。
生い立ちや今の生き方に至る過程が軽快な口調で語られていて、「こういう境遇で、こういう思考をするようになって、こういうライフスタイルに落ち着くんだな」という説得力があります。どうしてFIREを目指したのか、という自分との共通点を探しながら読むと楽しかった。
そして、生活の満足度を下げずに低コストで暮らすコツを紹介した内容に、最近の著作も読みたい!と思い手に取った次第です。

今作では、著者が読んだ方丈記が、ちょうどコロナ禍とリンクしていたので、そこに絡めてどう生きたら満足か?ということについて考えていく内容でした。

感想:ざっくり

方丈記って古い時代のわびしい隠遁生活を書いた本でしょって、失礼ながら思っていました。しかし、セミリタイア生活を夢見るいまのわたしには、かなり身近な内容でした。こんなに普遍的なテーマなら、なるほど800年読み継がれるのも当然ですね。

著書の近況を読んでも思ったのですが、今の平穏は親や自分が元気で、使いたいときにちゃんとリソースを使える、恵まれた環境のおかげなのですね。
そしてそれは、わたしがセミでリタイアで目指す金融資産から生まれる利子配当を頼る生活においても、その経済システムが永続することを前提にしていると気づかされてしまいました。
疫病や飢饉や地震などの天災、火事や政変などの人災によって簡単に変わってしまう。この例は大袈裟かもしれませんが、そんな無常な社会に依拠して成立している、もろい平穏なのだとしみじみ感じました。
そこから自立することで、一歩引いて観察する余裕が生まれるのでしょうね、鴨長明みたいに。 

感想:方丈記で避けて通れない価値観

無常の世を生きる上で、というか平安末期や鎌倉という時代背景とコロナ禍という現代のイベントを下地にした内容では避けて通れない概念があります。
死生観です。死生観というと大仰ですが、要は死ぬまでにどう生きるのがハッピーかということに行き当たりました。

令和を生きるアラサーなわたしは、平均寿命まで生きるなら人生あと60年弱あります。
長いですね。
その60年間を憂いて備えるために今の楽しみを我慢して生きているのです。
将来の夢(FIRE)が鴨長明みたいに四季や自然を愛でて心穏やかに過ごしたいだけなら、著者も言っていますが今やればいいのです。
将来の安心のために、完全に今を犠牲にしている…。

はたしてそれはわたしの目指す生き方だったのでしょうか?
近いうちにうっかり死んじゃったら、死んでも死にきれないのでは??

これが「無常」

前途ある若者だった20代のわたしは、つまんない社会人生活なぞさっさと切り上げて、FIRE後に楽しく暮らすんだ!ってFIRE修行を始めたものだけど、
30代になり考えは変わりますね。これぞ無常。
仕事の立ち位置とか、結婚とか、親や自分が老いることをはっきり自覚したこととか。
現代社会のシステムが果たして永続的なのかというぼんやりした懸念を抱きながら、少しずつ変わる価値観を客観しながら、では結局どう生きるのが最も幸福を感じられるのか?という問いに戻ってきてしまう。

最近のわたしの読書傾向では、社会システムからの自立(自給自足)と、一息に生きること(禅語、今この瞬間を生きること)を大事にするのが、「最も幸福を感じられる」ための行動ではないかという答えになりつつあります。
回り道をしたけれど結論はここか…という心境です。生きていれば悩みは尽きません。

最近は、2024年中に総資産○○円達成を目指して節約投資ポイ活に勤しんだり、youtubeや書籍でのマネーハック情報収集に明け暮れたりしていたけれど、息切れしてしまいました。将来のことを憂いすぎて、今がおざなりになってしまってのです。
お金を使わなくても楽しかった学生の頃みたいに、好きなアニメや漫画の感想をノートにしたためたり、好きをイラストにしたり、小物作ったり、今を楽しむために時間を使いたいのです!
ついでに紙の日記もサボっていたので、字を書くと手は痛いし漢字も書けなくなっている…。情けない…。

こんな大人になりたかったんじゃない!!というわけで、徐々にかつての生き方である「学びたいことを学び、創りたいものを創り、書きたいことを書く」を取り戻すことを宣言します。
すなわち『リツコのFIRE修行日記』は、生き方リハビリの日々をつづる日記にしようと思います。


あとがき

無常といいつつ最後は原点回帰的な方向を目指していて矛盾していますが、引き続きどうすれば自らが満足できる生き方なのか探求したいと思います。

今回は初の読書感想でした。
今後はこんな感じの更新も増やして、経済的な安定と自由な生き方のちょうどいいバランスを探る過程で得られた気づきについても、発信していきたいです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
また次回の更新でお会いしましょう。

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