幾星霜
どうして怒らないの?って、君は僕に聞くから
どうやって怒るの?って、僕は君に聞いたんだ
そしたら君は、僕に怒ってみせたから
可笑しくて可笑しくて
嬉しくて愛しくて
どうして笑わないの?って、僕は君に聞いたんだ
どうやって笑うの?って、君は僕に聞くから
だから僕は、君が教えてくれた怒ってみせたら
転げて転がって
笑顔が抱きしめたくて
君はしばらく、天井に目を瞑っていた
僕はしばらく、天井に目を開けていた
窓から見える空に、雲が晴れて
僕たちは、寄り添って
星がひとつ見えたんだ
ひとつ見えたらふたつ見えて
ふたつ見えたら
そしたら幾そも見えたから
空が、尊くて。
今が、尊くて。
僕らの距離が、尊くて。
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