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実は、見えない糸が
至る所に張り巡らされていて
その糸が絡まったり切れたりを
繰り返しているだけなのだ。
私にも、あなたにも、糸は出ている。

首を締めるには弱すぎるし
千切ろうとするには強すぎる。

それなのに
気づかぬうちに無くなってしまう
些細なことで切れてしまう。

大切な糸は、無くさないように、解けないように結ぼうと思うけれど
切れてしまうから強くは結べない。
弱くしすぎるといつの間にかどこかへ行ってしまう。
なんて難しいのだろう。なんていじらしいのだろう。

いっそのこと、
全部を切ってやりたいなんて思うけれど
全てを切るなんてそれは怖くてできないのだな。

全てが切れたら
この世界は闇に変わることでしょう。
そうなれば、一生戻ることはできないのだ。

どうやっても切れない糸を見つけられたら、
その人生は幸せではないかしら。

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