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社会

実は、みんな気付かぬうちに死んでいて、
ただ漠然と歩いているだけだったりして。
そんな妄想に、耽ってみる。
その途端、急に世界は暗くなるのだけれど、
私は、その仮定に辿り着くと、少しほっとする。
それでも現実は甘いものじゃなくて、
「弱い」私をこれでもかと痛めつける。

さて、「普通」とは何でしょう?
小さい頃は「特別」に憧れたのに、
今や「普通」を目指している。
あの時に自分が思い描いたヒーローは姿を消していて、
もう長い間見ていない。
姿を見せるのが恥ずかしいのか、怖いのか。
はたまた、とっくに死んでしまったのか。

いつから、生きることがこんなに難しくなったのだろうね。
歩いた先は、鉄の匂いがした。
嫌だなと思うのに、そこから逸れる度胸もない。

自分も、鉄の一部になるのだろうな。

冷えた心に、雨が降る。

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