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長男2歳「僕は頑張りたいんだよ」の話。

長男(いち太)が保育園に入園したのは2歳の時。

それまでは仕事の時は私の母に預かってもらっていました。

次男を出産し、母が2人同時にみるのは難しくなったので、0歳だった次男と同時に長男も保育園へ入園。

慣らし保育の初日は、私も一緒に登園し、公園にも一緒に行きました。

お友達と遊ぶのが大好きだった長男は、人見知りをすることなく、私から離れてお友達と楽しそうに遊んでいました。

「大丈夫そうだね」

と先生が言い、私はこっそり公園を抜け出し先生との面談に園へ戻りました。

大変だったのはそこから。

私がいなくなったことに気がついた長男は大号泣。

泣き止まない長男を抱っこし、その日はそのまま一緒に帰宅。

次の日は、はじめて最初から1人で登園の日。

私は保育園で荷物を置いたら、すぐに帰らなくてはいけません。

当然長男は大号泣。

保育園の入り口で泣き叫ぶ長男の声を聞きながら、私も涙が止まりませんでした。

そして次の日も次の日も長男は毎朝大号泣。

給食も2口ほどしか食べず、お昼寝の時もずーっと泣いて待っていると先生から報告を受けました。

それでもなぜか「行きたくない」とは言わなかった長男。

私はそんな長男が心配でした。

4日目ぐらいの朝、保育園に行こうと玄関にいた時、小さな小さな声で長男が、「いきたくないな・・・」とつぶやいたのです。

「行きたくないの?保育園、行きたくない?」

長男の気持ちをちゃんと聞いてあげなきゃ!という想いで必死になって聞き返すと、

「ううん。いく。」

と答えた長男。私はつい、

「行きたくないなら行きたくないって言って良いよ。そんなに頑張らなくて良いんだよ。」

と声をかけてしまいました。でも長男の答えは、

「いちたんは、がんばりたいの!」

でした。とても真っ直ぐな目で。

あの時の長男の顔は今でも忘れられません。

そうか。長男は頑張りたいんだ。まだ2歳の小さな胸で"頑張る"と決めているんだ。

私はその長男の決意も知らず、安易な言葉をかけてしまったことを反省しました。

それなら私にできることは、応援することだけ。

長男が毎朝泣いたとしても、「大丈夫だよ」と、どーんと構えていなくては。

入園後5日目。

長男は突然張り切って1人でテキパキとお支度をし、給食も残さず食べて、お昼寝もし、お友達ともそれはそれは楽しそうに遊びだしたそうです。

今までずーっと泣いていたはずなのに、その間にいつの間にかクラスの全員の名前を覚えていて、遊びに行く時や給食の前の支度の仕方、必要な物が入ってる場所も全て覚えていたそう。

先生もとても驚いて報告してくれました。

あぁ。泣きながらもちゃんと頑張る準備をしていたんだな。

そしてその日、きっと「もう大丈夫」と決めたんだろうな。

それからは、朝はやっぱり泣いていたけど、毎日楽しく保育園に通うことができた長男。

小学生になった今でも、やっぱり学校が大好きな頑張り屋さんです。

ですが、頑張って疲れてしまう・・・ということはほとんどなく、頑張ることが趣味のような子に成長しました。

長男の"頑張りたい"という気持ちを応援しようと決めたあの時の気持ちを、これからもきっとずっと忘れません。

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