人生のイベント 結婚、結婚式、妊娠、流産 〜流産篇①〜
読むのが専門だったnoteを綴ることになったのは
人生のイベントを整理するため。
自分の感情に蓋をすることが苦痛で誰かに聞いてもらいたいというのもあった。
活字で綴れば考えながら整理できると思ったからだ。
8年付き合った彼と入籍をして、一生に残る楽しい結婚式を挙げ、その後妊娠をした。
妊娠がわかったのは5週目。
検診に行くと、赤ちゃんが入る袋だけがあった。
-ここに赤ちゃんが来るんだ。
ワクワクドキドキ。
問題は無事に育つかどうかだ。
夫はあれこれ気づかってくれた。男は妊娠することができない。生理もそうだが、どんな痛みがあってどんな気分か逐一口に出して伝えていた。
身をもって経験できないけど、夫はしっかり受け止めてくれて寄り添ってくれた。
生理の時は鉄分メニューを作ってくれる。私のお腹の張りを見て大丈夫かと、聞いてくれる。こんなに優しい人が夫で良かったと心から思う。
好きなコーヒーを控えて、ノンカフェインに変えた。正直美味しくないけど、コーヒーっぽい味なので我慢できた。極力重たいものは持たないように。少し神経質になっていたけど、初めての妊娠だもの。できる限りのことをしよう!
2人でアプリを入れて、色々妊娠について勉強した。幸い、つわりは酷くはないが、何か食べてないといられない。いわゆる「食べつわり」タイプだった。
次の検診の時にわずかに点の大きさで我が子が確認できた。帰って写真を見せたら点を見つめて「かわいい〜!!」とデレデレな夫。
点ですが・・・笑笑
私はしっかり食べて少しふっくらしてきた。
ぷにぷにふっくらしてきて、幸せを感じていた。男の子かな、女の子かな。どこがどっちに似て生まれてくるのかな。できれば、夫の無限な優しさを受け継いで生まれてほしいな。
だんだん、体調が悪くなって、つわりも本番に。
相変わらず食べてないと気持ちが悪い。できるだけ体に良いものを。次の休みは検診。たまたま連休でゆっくりダラダラ過ごしていた。
検診日、我が子はしっかりと赤ちゃんの形をしていた。自分の指を咥えてるようなポーズ。けど、問題があった。心拍がない。本来聞こえるはずの音がない。生きてる証がない。
ここまで大きくなってるから、数日前まではあったと思うと先生は言っていた。こんなに大きくなって人間の形してるのに。心臓が動いてない。
-稽留流産の可能性が高いです。
私は泣くこともなく、ただただ冷静に先生の話を聞いていた。とにかく、1週間後もう一度検査しに行くことになった。待合室に戻った私に看護師さんが声をかけてくれた。それでも、私はぼーっとしてただ頷いた。
家に帰って写真を眺めていた。夫に知らせなきゃ。どうしよう。点を見つめてはしゃいでいた夫。子ども好きな夫。ちゃんと言わなきゃ。私は仕事をしてる夫に電話をかけた。いつもなら電話に出ないのだが、たまたま気づいて夫が電話に出た。
報告したいのに、声が出ない。
「もしもし、どうした?」
何かを感じ取ったのか、夫が声をかけてくれた。私は気づいたら泣きながら報告をしていた。
「・・・」
電話の向こうで泣いてる。
「大丈夫?」
夫は私を気遣う言葉を選んだ。私はひたすら謝っていた。そして、仕事を切り上げて帰ってきてくれた。帰ってきて写真を見せて2人でわんわん泣いた。そこから2日私も夫も休みを取った。
続く
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