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「おジャ魔女どれみ」に惹かれる理由

結論から言います。おジャ魔女は子供向けアニメではありません。

いや、子供向けではあるのですが、大人に刺さりまくるアニメです。

なぜ大人に刺さるのか。
それは
ファンタジーなのにリアルだからだと考えます。

どういうことか説明していきますね。

勇気や絆があっても魔法が使えない?

私は2002年生まれで、幼いころ見ていたのはプリキュアでした。
だから、プリキュアの
「勇気があれば何でもできる」
「絆があればきっとうまくいく」
みたいなテンションが刷り込まれていたように思います。
(念のためですが、アンチプリキュアではありません)

そんな私はおジャ魔女の魔法の設定にびっくりしました。
おジャ魔女は魔法玉を消費して魔法のパワーを使います。
魔法玉の数は有限なので、時には足りなくなることも。
そんな時、おジャ魔女たちは必死に考えます。

この最後の魔法玉
いったい何のために使うのか。
自分のため?
それとも困っている誰かのため?

特に印象に残っているのが、
無印第七話の「めざせ9級!魔女試験」。
試験に使う魔法玉を残しておかなければならないのに、
主人公のどれみは、妹・ぽっぷが
おつかいで困っているところを助けます。
お金が足りなくて困っている時に
自分のお財布からお金を移動させたり、
迷子になっているところに
分かりやすい目印を置いてみたり。
たくさん魔法を使って、
自分の分は魔法玉一つしか残りませんでした。
結局、9級には一人だけ不合格になってしまいます。

これって現実世界でも結構あると思うんですよね。
この時間、自分の趣味に使おうか、
それともあの人の仕事手伝おうか、とかね。
その判断が成功したり失敗したり。
そして成功してもなんだかもやもやが残ったり、
失敗しても気分は満足していたり。

私が小学生の時はそんなことは考えていませんでしたが、
成長した今見ると、
こんな選択できるなんてすごいな、とか、
こういう風にした方がよかったんじゃない?
とかいろいろ考えさせられるんです。

大人でも学びの多い作品です

社会問題をしっかり扱う

子供向けアニメなのに、トピックは重いものが多いおジャ魔女。
不登校の子や、片親家庭で育つ友達がメインとなるエピソードが
いくつかあります。

「不登校になった同級生について取り上げた回がありましたが、当時まだアニメでは珍しいトピックでした。でも、現実社会では重要な問題として確実に存在していたトピックです。だから、1話30分で解決、という制作都合は捨て、しっかり3話かけました。また、当時は1クラスにつき5人程度が片親というデータがあり、物語に盛り込んでいます。」

『おジャ魔女』20年経っても話題、“憧れない”魔法少女が支持された理由 | ORICON NEWS
https://www.oricon.co.jp/special/55436/

正直この作品を初めて見た小学校低学年の頃は
不登校や離婚というトピックにピンときてはいませんでした。
しかし、改めて見返すとうるうるしてしまう場面がたくさんあります。
個人的におすすめなのが、
おジャ魔女どれみ♯第15話「母の日とお母さんの似顔絵」。
関先生のメッセージには感動しました。

モブキャラって何ですか?

学校が舞台の話って、
出てくる人は多いんだけど
話に関わる人ってそれほど多くないんですよね。
現実でもそうだと思いますが、
小学校6年間行っていたのに
ほとんど話したことのない人だっています。
だから、アニメにすると主人公と仲の良い人ばかり出てきて、
それ以外はモブキャラになってしまいがちです。

その点でおジャ魔女は
他のアニメと違うなと、思わされます。

どれみの同級生60人全員に
顔があって、
名前があって、
座席があって、
設定がある。

そしてその設定は丁寧に語られています。
それぞれにストーリーがあるからこそ、
自分に似たキャラクターに共感して、
よりストーリーを楽しめるのではないでしょうか

まとめ

今回は私の好きな
「おジャ魔女どれみ」の魅力を少しお話ししました。

ファンタジーなのに、
魔法は有限で、
社会問題も入っていて、
キャラクター全員にストーリーがある。

子どもを惹きつける
キャラのキラキラ感や、ギャグだけでなく、
大人も楽しめるリアルさがこの作品にはあります。

今回の紹介で少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

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