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チームが勝つための、自分。女子バレー・古賀紗理那、成長の裏側

バレーボール日本女子代表の主軸であり、NECレッドロケッツ(V.LEAGUE DIVISION1 WOMEN)に所属している古賀紗理那選手。

2016年に一度は代表から落選するも、今はエースとしてチームを引っ張っています。

彼女はどのようにここまで強くなってきたのでしょうか。気持ちの変化や自分との向き合い方、パフォーマンスを発揮するために意識していることなどを伺いました。

点数をとるエースから、真に“必要とされる”エースになるために

実は、特別印象に残っている試合はないんです。どの試合も、常に全力でプレーしているので。

強いていうなら、直近の東京2020オリンピック 1次リーグの韓国戦とドミニカ共和国戦は鮮明に覚えています。予選リーグ1勝2敗の状況で、「勝たないといけない」という気持ちをチーム全員が持って臨んだ試合でした。その思いを体現するようなプレーも多かったですし、気持ちで負けていると感じることはなかったです。


でもオリンピックの期間中は、敗戦が続いたこともあってポジティブではない発言も多くなりました。気づけば、「次の試合で勝つ」というより、「負けてはいけない」というマイナスな雰囲気がチーム全体にありました。

予選リーグ最終戦となったドミニカ戦は、勝てば決勝トーナメント進出、負けたら自分たちのオリンピックが終わるという一戦でした。若い選手の中には今まで見たことがない堅い表情をしている子も多かったです。

これがオリンピックなんだなと。特別な舞台であることはわかっていましたが、例え無観客でも他の大会とは異なる緊張感がありました。こういった部分がチームの弱さでもあり、予選敗退という結果に繋がってしまったのかもしれません。

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個人的にも、足首が完治していないこともあって、これまでと全く違う状況でした。いつも以上に必死で、勝つことだけを考えてプレーしていましたね。私が決めなきゃと、何としても得点を取る意識はかなりありました。


最近、周囲から「変わったね」と言われることが増えました。これまでの日本代表では、自分のプレーをただ一生懸命にやっていたように思います。でも、今回は若いメンバーも増えて、年齢的にも私が中間くらい。「コート上で必要な存在になるためには」と考えるようになりました。

どうしても、点を取るか取らないかで注目される試合もあります。でも、状況を適切に把握して人を動かすことこそが、すごく大切だと思いました。自分の中で整理して、勉強もしました。チームが勝つための動き、チームの中での自分について細かく考えるようになってから、視野が広がった気がしています。

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パフォーマンス安定の秘訣は、ルーティーン化

東京オリンピックは、全て午後か19:40開始の試合。朝からずっと緊張していては、疲れてしまいます。朝はいつも通り、練習の日くらいの気持ちで過ごすように心がけていました。


練習の日も試合の日も、30分以内と決めて必ず昼寝するようにしています。お昼ご飯を食べて、少し後のタイミングです。一度寝て、スッキリした状態で相手のデータを復習します。そこから、高ぶりすぎない程度に「試合が始まる」という意識を徐々に作っています。

30分以上寝ると、体がだるくなってしまうんです。時間は必ず意識していますね。部屋を真っ暗にしすぎないで、光が少し入るようにもしています。


睡眠時間も、7時間半と決めています。本当は8時間以上寝たいのですが、逆に疲れたり、体が固まってしまう感覚があります。オフの日に寝溜めする方もいると思いますが、私は寝過ぎると次の日に影響が出るので。


睡眠と向き合い始めたのは、NECレッドロケッツに加入してからです。睡眠に関する講習を受ける機会もあって、何が自分に一番合うのか考えるようになりました。

もともと、なんでもルーティーン化するタイプなんです。「この時間には絶対寝る」「この時間に起きる」「こういう食材を食べてタンパク質を確保する」……ルーティーンを作ることで、生活リズムが整います。特に、睡眠と食事がプレーに影響すると感じています。

試合前日の夜は、とにかくたくさん白米を食べます。「明日、試合だ」とスイッチを入れるルーティーンになっているんです。

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コミュニケーションから、チームを引っ張り作っていく

NECレッドロケッツでも日本代表でも、チームを引っ張る立場になってきました。チームメイトとのコミュニケーションのとり方も、すごく考えるようになりました。

試合中は、ポジティブな言葉だけ使うようにしています。「こうした方が絶対決まるよ」「こうしたらもっと良くなるよ」とか。

普段の練習中、特に試合が近くない夏の鍛錬期では「なぜ」をしっかり聞くようにしています。だから、怖がられることが多いんです(笑)。本当に気になっていて、素朴な疑問なだけなのですが。

「何を考えてプレーしたのか」知りたいんです。ちゃんとした答えが返って来なければ、考えてもらいます。「わかりました」で終わらせず、「なぜ」を明確にして欲しいですし、聞いた上で自分はどうするのかも伝えるようにしています。

聞き方も工夫する必要があると思っています。できるだけ答えやすいコミュニケーションをとっていきたいです。


私はよく木村沙織さん(元バレーボール日本女子代表)と比べられることも多いですが、実は違うタイプだとも感じています。沙織さんは、主にプレーで引っ張るタイプです。私は、他の人をうまく動かして点を決めにいく必要があります。海外のチームに勝つためには、細かいところまで詰めなければなりません。

「私が決めるために、ここでこう動いて欲しい」「あなたに決めて欲しいから、私はこう動きます」などと。ここ1、2年ですごく密に会話するようになりました。徐々に、チームも変わってきたと感じています。

もちろん点数を取って勝つことが求められていますが、個人的にはプレー中の身体の使い方も綺麗に見せたいと思っています。その方が、結果としてもうまくいくことが多いんですよね。より良い試合を皆様に観ていただけるよう、今シーズンも引き続き頑張っていきたいです。

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