【イタリア発!#会いたい人に会いに行く2024】レオナルド・ダ・ビンチになりたい少年に会いに行った話
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レオナルド・ダ・ビンチになりたい君へ
ねえ、君の話をパパから聞いた時は驚いたよ。
だって今まで出会ったことがないんだから、「将来なりたいのは、レオナルド・ダ・ビンチ!」っていう人に。
そんな君の存在を知ってから、わたしったらもっとダ・ビンチが好きになってしまってね。図書館に行っても、本屋さんに行っても、ダ・ビンチの本をついつい探してしまうんだよ。
子供の頃からダ・ビンチはね、自然界のものや動きに興味があって、よーく観察していたんだって。空を飛ぶ鳥が描く線をスケッチして、そこから飛行機を設計してみたんだよ。
ダ・ビンチは15世紀から16世紀にかけて、空を飛ぶことについて数多くのアイデアと設計図を考えたんだって。設計した装置が実際に飛んだという証拠は残っていないんだけれど、空を飛ぶという夢と理論の始まりを残してくれているよね!
ねえ、知ってるかな。ヘリコプターの原理を考え出したのもダ・ビンチだって。
ハチドリが飛びながら空で止まっている姿を見て、観察して、分析したりして。そこから着想を得て、空を飛びながら止まっていられるのりものを設計してみたんだって。
自然界をよく見ていたんだね。
それだけじゃないんだよ。
人のこともよく観察していてね。
ダ・ビンチが生きていた時代は、「生活する」ということが大変な時代で、今と比べると不便なことばかり。
みんな生きることに精いっぱいだった時代。
「人々が少しでも楽に生活できるといいな」「こうしたらもっと世の中が良くなるんじゃないかな」ってダ・ビンチはいつも思っているから、アイデアが沸いてくるんじゃないかな。
考えるだけじゃなくて、作ってみる、行動してみるところがダ・ビンチのすごいところ。
畑を耕す機械や川から村まで水を流して運べる水路なんかも設計したんだって。
あの時代は戦争も多かったから、武器も作ったんだよ。自分の大切な人たちを守るためにね。
あとはね、高いビルを建設するのに使うクレーン、わかるかな?
いろんなタイプがある中で、歯車式のクレーンを最初に発明したのはダ・ビンチなんだよ。
イタリア語では「GRU(グルー)」って言うんだけど、このクレーンがあったから、建築家ブルネレスキはフィレンツェの大聖堂『サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂』のクーポラを作ることができた。
レオナルド・ダ・ビンチになりたいという君に出会ってしまってから、発明家、科学者、芸術家、さまざまな顔を持つ天才、レオナルド・ダ・ビンチのことがもっと知りたくなってしまったんだよ。
そして、君のことも。
長くなっちゃった、続きはまた次にしようね。
まだ見ぬ『君』を想い、手紙をしたためました
『君』のパパとお友だちなんです。君とはまだ会ったことはありませんでした。
会ったことがないからこそ想像するわけです、どんな少年なんだろうと。
だって、カッコいいじゃないですか。「レオナルド・ダ・ビンチが好き」じゃなくて、「大人になったら、レオナルド・ダ・ビンチになりたい!」んですよ。
そんな「君」に2024年6月、会いに行きました。
待ち合わせをしたのはミラノの大聖堂前です。
レオナルド・ダ・ビンチになりたかった君へ
君っておもしろいよね、ずっと何かを考えているんだもの。そして、ずっとしゃべってる!
「ルートの計算が趣味!」って、教えてくれた時の笑顔を覚えているよ。天才だよ、君は!
君が尊敬するレオナルド・ダ・ビンチが描いた「最後の晩餐」の前に一緒に立った時は本当にドキドキした。だって、同じトキ、同じ空間を君と君のパパとダ・ビンチと共有しちゃったんだもの。
キリストを起点に遠近法で描かれているって教えてくれてありがとう。
君と過ごしたすべてのトキが宝物になったよ。
「うちは一泊4.5ユーロで泊まれるから。ただし、1年ごとに5ユーロ値上がりするよ。」って突然お泊りに誘ってくれてうれしかった。値上がりするなら早めに行かなくっちゃね、笑。
「金とるんかい!」って隣でパパが笑ってた。
別れ際、「うちは一泊4.5ユーロで泊まれるけど、1ヶ月ごとに10ユーロ値上がりするよ」って。
わわっ、それは大変!
早く君に会いに行かなくっちゃ!!
パパと一緒に会いに来てくれて心からありがとう。
旅行のプランニングから仲間に入れてくれてありがとう!の気持ちでいっぱいだったよ。別れ際、2人とめっちゃハグしちゃったもんね。
次はわたしが君に会いに行きます。
2024年10月、東京で再会した君へ
3ヶ月半ぶりに再会した君は、ちょっと背が伸びていたね。
また会えて、止まらない君のおしゃべりが聞けてうれしかったよ。
隣に座ってご飯を食べながら、ミラノで一緒に過ごした思い出のあれこれも振り返ったりしたよね。その後のパパとのイタリア旅行の様子も聞かせてくれたね。
あ、そうだ、思い出した。ミラノの大聖堂前でパパとのツーショットを撮ってもらった時は、「ちょっとくっつきすぎじゃね?」って笑ってたね。
会いたい人に会いに行く活動家になったら、思い出がどんどん増えていくんだってこともわかったんだよ。
次は、君といつ会えるかな?
少し先の未来に楽しみができたから。
また、君に会いに行こうと思っています。
Ci Vediamo!(また、会おうね!)
イタリアより愛を込めて
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