ツインレイ〜性エネルギーって?②
彼と初めて結ばれたのは夢の中だった。
自分でも訳が分からなかったけれど、でも、抱きしめられてる、って分かって、胸の辺りから全身がぽかぽかあったかくなって、私はただ幸せだった。
そうして、次には、はっきりと、つながった、って分かった。
ぶっちゃけて言えば、入ってきたのが分かった。
リアルな体感と共に。
私は嬉しくて、涙をぼろぼろ流していた。
そうして、これまで辛いことたくさんあっただろうに、生きてきてくれてありがとう、って、彼に伝えていた。
辛いことあった、とか特別彼から聞いたことはなかったのに、私はそう言って、泣きながら、彼の頭を抱えて撫でていた。
次の瞬間、宇宙が見えた。
いろんな光が見えて、行く先々で、私たちは祝福されていた。
いろんな言葉と共に。
夢から覚めた後、しばらくはぼーっとしていた。訳が分からなかった。
...私が、ツインレイの性エネルギーというものに、初めて接した時のことだ。
人の話として聞いたら、どうしちゃったの?って思う。大丈夫?って。
でも、本当のことで、これがあったから、私は、ツインレイ鑑定を受けることにしたのだった。
その強烈な体験に、私は怖くなったから。
ツインレイ、ってこんなことが起こるものなの?
何で宇宙が見えるの?
私、宇宙に連れて行かれるの?死んじゃうの?
そうしてもうひとつ、
夢でこんなにすごいんなら、本当にヤったらどうなっちゃうの?
っていう下世話な怖さもあった。
それから2ヶ月くらいして、仕事の延長で、彼と、二人になる機会があった。
日にちは違っていたけれど、2月だったから、私はチョコを渡した。
夜だったこともあったのか、彼は私に聞いてきた。
「Risaさんは、僕と、どうなりたいんですか?男女の関係になりたいんですか?」
お互い、何となくの好意は感じ取っていた。
でも、迷惑はかけられない、ってお互い思っていた、と思う。
私は「分かんない」としか言えなかった。
夢で抱いてくれるよね、私のこと、好きだよね、とは言えるはずもなかった。
「Risaさんはずるい」
心と瞳を震わせながら絞り出したような声で彼はそう言った。
「ずるいのはそっちでしょう?」
夢の中では私をあんなに求めてるのに、口では綺麗事だけ言って。
「別人じゃん」
顔をぷいと背けて彼が言う。
ああ、彼もやっぱり、夢の中で、私と会ってるのかもしれない、って思った。
万葉集の中に、
「魂合はば相寝むものを小山田の鹿猪田禁る如母し守らすも」
という歌がある。
「魂が合えば共に寝るだけなのに。
小山田の鹿猪に荒らされる田を守るように、母親は私を監視するよ」
という語訳だ。
監視してもムダなのに。
だって、魂が合えば、私たちは愛し合えるんだから。
そんな意味かな、とも思う。
夢に出てくるのは、相手が自分を思っているから。
そんなふうに考えられていた時代。
魂が合うこと、魂の世界で求め合うこと。
それはずっと変わらない、もしかしたら日本人の愛の形かもしれない、とも思う。
『愛し合っちゃいなさいよ』
天使さまとかにも言われたことがある。
向こうには奥さんも子供もいて、そんな簡単にはいかないんだよ、って私は答える。
でも、魂を合わせること、だったらすぐにでもできる。
魂の世界で求め合うこと。
誰にも迷惑をかけないし、壊されることもない。
本当の、愛の形かもしれなくて、それは、普遍的なものかもしれなかった。
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