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復縁して、結婚できた人

この世には似た顔の人が3人はいるという。でも私の相談にのってくれた彼女は、びっくりするぐらい私と境遇が似ていた。


彼女と出会ったきっかけは好きなバンドが一緒だったことだった。

ずっと名前は知っていたけどなんとなくフォローできてなかった人(Twitterあるあるだと思うけれど)で、友達の紹介でライブの時に直接挨拶をし、繋がることができた。


旦那さんがいるということだったり、仕事が医療系だということも日々のツイートから知ることができた。

私と同じように音楽に対する「救い」の感情が大きかったり、音楽に私や友達のネガティブなツイートでも「大丈夫だよ」と優しく声をかけてくれる、頼りになるし、優しく素敵な人なんだと仲良くしていくうちに段々と知っていった。

ライブの時にしか会うことはできないけども赤いリップの似合う可愛い人で、姉のように慕うようになった。


前回アップした話では書いていなかったのだが、精神科を予約する前にも彼女に連絡をした。

「相談したい」という私の申し出に快くOKしてくれて、「行くことで安心に繋がるかもしれないから」と、病院を嫌がる私の背中を優しく押してくれた。


結局病院のカウンセリングは散々な結果になってしまったのだけど、そんな最悪な出来事があって心がボロボロになってしまっていても、彼女との電話の約束があるからなんとかその日までは生きようと思えた。




ついに約束の日は来て(生理があまりにしんどすぎて実は1日延期してもらったけど)、電話の初っ端に「精神科に行ったけどあまり良くなかったです」と言い放った私に対しても「そういうことはよくあるから」「嫌だと思いながらもよく頑張ったね」と彼女は優しく声をかけてくれて泣いてしまった。

彼以外の人に電話越しでも涙を流してしまったのは別れてから初めてだった。


彼と付き合ってから別れるまでの経緯、親とのこと、彼も親と折り合いがあまりよくないこと、私が精神的に不安定なせいで彼に迷惑をかけまくってしまっていること、いまだに彼が好きだし復縁したいと思っていること。

いろいろなことを一度に伝えたあと、彼女は大きく深呼吸をして、


「ほんっっっとにりんちゃんの境遇が私と一緒すぎて…!そう思う気持ちめちゃくちゃ分かる〜!!」


と言ってくれた。それはきっと私がずっと欲しかった返事だった。

彼女の家庭は片親で、ずっと親との関係に悩んでいた中、大学時代に今の旦那さんに出会ったらしい。

彼女も旦那さんに初めて会った瞬間、私が彼に抱いたのと同じように「この人とは何かある!」という直感が働いたそうで、そこから付き合って別れ、それでもなんやかんやあって復縁してゴールインしたと説明してくれた。


家庭環境から自分を肯定してくれる人に依存してしまう気持ちや、別れてから病みまくってバイトや学業が手につかなくなり、病院に通院する、という状況が全く一緒すぎて流石にびびったけども、同じ状況を経験していたからこそ、彼女の言葉は他の友人だったり病院の先生たちより何倍も心に沁みやすかった。

何より「何かに没頭していったら段々と彼に依存しなくて済むようになったよ」という私が欲しかった『彼に依存しなくなる方法』の一つの解決策を提示してもらえた。


年が明けてからは少しずつ生活がちゃんと整うようになっていった。

お酒の量が段々と減っていった。

就活に向けての準備を整えられるようにもなった。


状態が悪くなっていった時も、定期的に彼女が連絡をしてくれるおかげでなんとか乗り越えることができ、また、彼女以外にも、昔の出来事を彼に相談したりもすることで段々と精神的に落ち着くようになっていった。

就活も一つだけだけど段々と選考が進んでいき、彼とも何も気にせずに話せるようになった。

学校の授業も大変なりに充実しているし、何もかもうまくいっていると思っていた。少し前までは。

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