伝えられない

君の話｜臼井｜note

付き合って半年になる彼女がいる。
活発でよく笑ってくれる、太陽みたいにあったかくて、大好きな人。

「私、重い人とは絶対付き合えないな。」
付き合う前の何気ない会話の中で君から発せられた言葉。
この言葉に心が支配されて、ちゃんと君に正直な想いを伝えられたことがない。
「これ言ったら重いって思われるかな。」「サプライズとかは重いかな。」「プレゼントと一緒に手紙はなしかな。」
だからLINEの返信が遅くても直して欲しいなんて言えないし、君が男の子と楽しそうに話してるのみて嫉妬しただなんてことはなおさら。

夜、部屋の電気を消して、布団にもぐって目をつぶると君のことを考えてしまう。今日の君は髪を下ろしていて可愛かったなとか、いつもより元気なさそうだったけど大丈夫かな、とか。
でも結局、考えすぎて不安になる。
LINEの返信が来ないのは、お揃いで買ったキーホルダーをつけていないのは、プレゼントしたイヤリングをこの間のデートでつけてなかったのは、君が1枚も写真をとらなかったのは、いつもだったら撮るプリクラも撮らなかったのは、
君が冷めちゃったからなのかなって。

じゃあもう嫌い、好きじゃない、冷めたって思っちゃう。でも、君からのLINEの通知が来るだけで、ニコって目を合わせてくれるだけでこんな最低な感情は消えてなくなる。単純な男なんだ。僕は。結局君のことが好きなんです。

でもやっぱりまた不安になる。
そんなことの繰り返し。