セーケン

日々の採集と詩を少々

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    日々の採集を綴ります。

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    日々の出来事を余韻となる詩へ

最近の記事

10thブラックダイヤモンド

2020.9.5 19:21 仲間に山への突撃メールを送り、 漆黒の闇に車を走らせた。 9月に入り、夜の気温も下がり始めていると 蜂の姿を頻繁に見かける事になる。 先月、チャイロスズメバチに刺されてから 余計に気にするようになり、 少々怯えながら木々を見て回った。 案の定スズメバチの姿が多い中、 ライトに突進してくるキイロスズメバチを 注意しながら本命を探し歩く。 汗ばむ中、秋の虫の音色をバックに ラダーを伸ばし、捲れや洞を探す。 ここに来て、またノコギリクワガタ

    • 高山寄道

      2020.8.22 9thブラックダイヤモンド55mmを 採集後、遅めの夕飯を摂る為お気に入りの ラーメン屋の暖簾を潜り、大盛りを平らげた。 以前は炒飯セットなど、食べている途中でも 空腹感が埋まらなかったが、 現在は大盛りも食べ切れなくなるように なってきたが、採集後は違う。 身体を動かしたからなのか、 達成感からなのか、無性に食べたくなる。 普段頼まない大盛りを食し、 帰路を目指すが、明日は日曜日。 ただ真っ直ぐ帰るのはつまらないと、 自ら探し当てたヒメオオクワガ

      • アステリズム

        小さな子供が 僕の目の前で ヒーローを真似る 忘れていた いつかの願いが 輪郭を暈して息を吹く あと幾つ眠れば 将来は訪れるだろう 出会いとか別れとか 大切にしていた想いが 記憶を辿る線を繋ぐ 何かを信じて 誰かに言われて あと幾つ諦めれば 僕は僕でいられるだろう 溜息が煙のように 寒空にふわり浮かぶと オリオンの星の 砂時計を止めるように アステリズムを 指でなぞった

        • 取らぬダイヤの皮算用

          2020.8.22 18:42 私の目標である樹液採集二桁を 達成するのであれば、数は少ないが 出会える可能性が高い地はここだと、 車を飛ばして来た。 恐らくこのブログを読んで下さる方の 多くは、車を飛ばしても1〜2時間程度の 離れた地をイメージされているだろうが、 私は違う。 真相を知る方からすれば、もうそれは クレイジーの部類に入るだろう。 クレイジーは今日も頭にはヘッドライト、 右手にはフラッシュライト、 肩にラダーを抱え、左手は網を携えて 目的の地を目指す。

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        記事

          敬愛の洗礼

          2020.8.14 15:30 湿度が高いこの地は初めから 乗り気では無かったが、回らずに 後悔はしたくない為、降り立った。 歩みと共に鳴る熊除けの鈴を 鳴り響かせながら、目的のポイントに 到着し、ラダーを伸ばした。 洞に潜んでいたのは大型のコクワガタ 簡単に引き摺り出せた。 この時、 確かに羽音が聞こえた。 それは小さな赤い蜂であり、 可愛いものだといつも軽視していた。 羽音が聞こえなくなり、他の洞に ドルクスが居ないかとフラッシュライトで 探していた所、身体

          敬愛の洗礼

          輝きを放つ

          2020.8.14 7:00 アラームが鳴っても中々起きれず、 街灯回りの疲労が蓄積されていた。 何とか身を起こして車から降り、 ストレッチを施して本日の朝食、 昼食を購入する。 夜は天気が崩れていく予報の為、 夕飯は購入を控えた。 8:14 本日も本命を探し歩く。 ラダーを抱え、斜面を登り、 暑さから息を取り繕うも藪に進入を 憚れながら、ラダーを支えにして 息を整えて進む。 普通種の姿も見られず、 標高を上げて美脚を見に行く事にした。 10:24 さっぱり

          輝きを放つ

          街灯乱舞

          2020.8.11 8:00 セットしたアラームで目覚めた。 寝床にしていたコンビニの駐車場は 活気付いており、コロナ禍とは とても思えなかった。 9:57 約束した友人と再会し、 暫し採集談議に花を咲かせた。 過去の採集や放虫の実態など、 時間を気にしなければいつまでも 話していられた。 11:36 友人と再会の約束を告げ、 車を走らせた。 13:03 道中のSAにて昼食を摂り、 家路へと急いだ。 16:08 睡魔に襲われればPAで小休憩を取りながら、

          クロからのダイヤモンド

          21:28 大移動を決めるも、夕飯を食べていない事に 気付き、途中のSAで勢いよく食べ終え、 22:50 目的地に到着した。 ヘッドライトを取り付け、 ラダーを担ぎ、竿を携え、 私のホームグランドへと向かう。 既に秋の虫の鳴き声も聞こえてくる中、 漆黒の闇をフラッシュライトが 切り裂きながら歩いて行く。 この地はノコギリクワガタが多い筈が、 姿はカブトムシのオンパレードであった。 丹念に一本一本確認しながら歩いて行き、 過去に採集した事のある樹を 下から確認する

          クロからのダイヤモンド

          ブラックを掴む

          2020.8.10 8:30 足を伸ばしての睡眠がこれ程快適なのかと アラームのスヌーズ機能に甘えてしまった。 温泉施設の為、大浴場にて湯船に 浸かれるが、採集時間を優先して 鍵をフロントに渡し、この地を後にした。 10:11 第一ポイントは本命を採集した事が無い 地になり、生息は薄いながらもしていると 思いながら、挑戦から3年経過している。 過去の採集履歴はかっしーさんから お聞きしている為、諦めずに向かう。 爆裂クヌギに挟まるのは、 ヒラタクワガタ♂ ドルク

          ブラックを掴む

          厳地採集

          この樹はやはりオオクワガタが集まる。 そう唸りながら、ラダーのステップを 一段一段降りて行き、採集した 6thブラックダイヤモンドを繁々と 見つめた。 暫くすると、私の周りを飛び交う 蚊の羽音と、アブラゼミの鳴き声で 我に返った。 追加は居ないかと隈なく探すも、 本命の姿を見つける事は出来なかった。 ラダーを仕舞い、復路を辿り、 車に到着し、スポーツドリンクをゴクゴクと 飲み干した。 仲間に採集メールを送り、 先程の♀を観察した。 跗節欠けも顎の摩耗も無く、 産毛

          転がるダイヤモンド

          2020.8.7 21:40 仕事を終え、採集道具を用意し、 車に積み込んだ。 今回は西へ向かう。 現在は横浜に単身赴任で住んでいる為、 西にマーキングしたポイントはとても 遠く感じる。 睡魔にも簡単に屈服してしまう中、 SAPAで休憩を取りながら 2020.8.8 10:09 目的のICを降りた。 採集ウェアに着替え、長靴を履き、 時計を覗くと、激混みする飲食店の 開店と同時に入店出来ると考え、 車を走らせた。 遠征採集の醍醐味の一つは、 その土地ならではの

          転がるダイヤモンド

          美脚尚早

          大歯ペア採集後、森の木陰にて 車を停車させ、20分程仮眠を取った。 20分以上寝てしまうと、 睡眠段階が深くなり、睡眠惰性で 起きた直後に眠気や疲労感が残り、 作業効率が上がらないと聞いてからは 20分を目処にしている。 マーキングした樹を回るも 本命の姿は無く、肩に担ぐラダーが 更に重くのし掛かる。 オオクワガタの標高を超え、 昨日に続きヒメオオクワガタの姿を見たく、 PM 3:00 更に標高を上げてヤナギを見て回ると、 曇り空で見つけにくい中、 枝にしがみ付く

          継続大歯採集

          2020.7.24 AM 7:30 目覚ましは7:00にセットしたが、 スヌーズ機能に甘えてしまい 予定より30分遅れて目を覚ました。 コンビニで朝食と昼食を買い込み、 運転しながらサンドウィッチを 口に放り込んだ。 本日も天気が良く、熱中症に気をつけねばと 自身に言い聞かせ、 AM 8:24 第一ポイントに到着した。 洞の奥に見える顎の主は コクワガタ♂であった。 深追いはせず、車に乗り込み、 次なるポイントへと走らせた。 すると目の前を走っていたミニバンが

          継続大歯採集

          7月の白昼

          PM 0:42 午前中に本命を射止めた私は、 標高を上げて美脚を確認しに向かった。 ヤナギが点在する地に車を停めて 枝を注視する。 空の青、ヤナギの瑞々しい緑 そして美脚の黒のコントラスト、 この3つが揃った時の高揚感は ヒメオオクワガタ採集に携わった方なら 首を縦に振る筈だ。 黒い物体に目掛けて網を伸ばし、 枝を揺する。 全体的に華奢なヒメオオクワガタ♂が 網に入った。 7月のこの時間帯でも採集出来る事を 頭の片隅に置きながら、車を走らせ、 停車し、ヤナギやダケ

          7月の白昼

          AM連撃

          2020.7.23 午前零時を過ぎた所で車に荷物を積み込み、 オオクワガタを求めて車を走らせた。 コロナの影響も有り、高速道路は スムーズに流れ、 AM 4:04 PAで停車し、睡魔を少し取る事にした。 トイレを済ませ車に戻る際、 コンクリートに黒い物体を見つけ近寄る。 ノコギリクワガタ♀がPAの 外灯に誘引されたようだ。 長い梅雨が続いた為、 彼女の出現は夏到来を実感させた。 車に戻り、再びアクセルを踏み込み、 先を急軍師事にした。 AM 7:00 目的

          Beginning

          2020.6.5 PM 8:56 親分が我が家に到着した。 コロナの影響は計り知れず、 横浜に住み、職場は都内となると 感染予防をしていても 保菌者と見られてしまい、 家族や友人にも中々簡単に会う事は 出来なくなってしまった。 そんな中、久しぶりに実家に戻る事を 仲間に伝えると、親分との予定を合わせ、 久しぶりの採集が実現する事になった。 車に乗り込み、お互いの近況を伝えながら 先ずは金色の甲冑を纏うミヤマクワガタを 探しに出掛けた。 車は坂道を登りながら、 時折樹