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ボニーアンドクライド
「なんで」
そんな事、本当は聞かないで欲しい。泣きそうな顔をしている。抱きしめてごめんね嘘だよと言えたらどんなに良いだろう。
「ごめんね」
謝罪では無くて理由を教えてくれと彼は言う。理由は彼では無い男とセックスをしたからだ。ずるい考えだが、それだけなら言いさえしなければある程度の期間は関係を続けていけたと思う。
でもわたしは思ったのだ。彼では無い男とセックスをしているときに、ふと、彼からも
友達になりたかったみたい
「あ、あの、、」
控えめに声を掛けるのは黒髪ストレートのロングの女性。掛けられているのは金髪のベリーショート。女性だ。
「…はい」
振り向いたは良いけれど不審がっている。このご時世、道で声を掛けてくるのは怪しいキャッチかなんかと決まっている。
「あ、あの、き、、急で申し訳ないんですけどっ、、」
随分緊張している。汗をかいて、頬や耳が真っ赤になっている。金髪の女は事情も何も知らないがなんだ