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大豆田とわ子を何度も観る
春クールの連続ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」をループで観ている。何度観てもクスッと笑えて、何度観てもこころがちょっと軽くなる。こころがちょっと軽くなるのは、バラエティ番組のように面白くて笑えるからではない。
不器用な人たちがたくさん出てきて、共感して、懸命に生きる人たちを観ていると、こころの奥の方がじんわりとあったまる。
自分らしく生きようとすると、うまくいかないことも多い。
周囲からはうまくやれているように見えても、こころのどこかが枯れていることだってある。
望みもしないのに向こうからストレスがやってくることもある。
優しさがストレートに伝わらなくて泣きたくなる夜もある。
大切な人がつらい時に何もしてあげられなくてもどかしい気持ちの日もある。
だけど、誰かに支えられていることに気がついてホッとする瞬間だってある。
そういうところがまさに、そうだな、まさにうまく描かれているんだな。おいしいものを食べても、まずいものを食べても、一緒に笑い合える関係は素敵だ。そういう関係はこころの滋養だ。
その滋養の部分をコンパクトにまとめたのが「大豆田とわ子と三人の元夫」なのだと思う。単にコンパクトなだけじゃなく、ひとの持つ強さと弱さのコントラストが絶妙なんだと思う。
私がnoteに“弱さという強さ”というマガジンを綴っているのと、どこか共通しているような、そんな気持ちになる。私は主人公のとわ子さんほど強くないし、優しくないし、正直ではないけれど。
音楽もナレーションも絶妙で、本当に何度観ても飽きない。飽きるのはきっと、私が生きることへの欲と魅力みたいなものを手放してしまった時なのでないかと思う。
この春に私自身、こころが参っていたからこそ、このドラマが自分にとって特別なものなのかもしれないとも思うけど、多くの人のこころを温めたからこそ、多くの賞を獲っているのかと。
賞を獲ったからいいとか、そういうのではなくて、たとえそうじゃなかったとしても、きっと私はこのドラマが大好きなんだ。
エンディング曲も毎回ちがうっていう何とも憎い演出。なので、毎回最後まで観てしまう。
ともかく、べた褒め。
もしもまだ観ていない人がいたら、そして、ちょっとこころの負担を軽くしたいなと思っていたなら「大豆田とわ子」を観てください。これから初めて観ることができる人をうらやましいなって思います。
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