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絶望的な世界を肯定するということ
『恋人たち』
諸問題を抱え、どん底の気分で鑑賞。
妻が事件に遭い亡くなったこと、犯人を殺してやりたいと感情的に話すアツシ。
突然、カメラが彼にズームするのが印象的。
アツシの無断欠勤を心配して家に訪れた会社の先輩は「殺しちゃダメだよ。殺しちゃうとさ、こうやって話せないじゃん。俺はあなたともっと話したいと思うよ」と言う。
ここがすごく感動した。
惨めさや失敗さえも肯定してくれる包容力のような。
重い話をしてしまった後に、聞いてくれた相手からあなたとまた話したいと言ってもらえることは素直にとてもうれしい。
人によって傷付けられ絶望するが、また人によって癒され救われる経験。
生きていく中で実感するテーマそのもの。そのことを改めて思うことができた。
アツシが1人じゃなくて良かった。
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