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【街の心理士】年末年始の食卓模様とお雑煮3種
【街の心理士】年末年始の食卓模様とお雑煮3種
「サイコロジー・メンタルヘルス&日々のあれこれ」
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この日はひどくて、生卵がうまく割れない(偶にある)わ、フライパンホイルで焼いていた鰯の丸干しをホイルにくっつけ崩してしまうわ…。それでも「のっぺ」(画像右端)が美味く作れたので帳消しとしよう。
新潟の「のっぺ」は、里芋など根菜類を、干し貝柱と干し椎茸の出汁で薄味に煮たもの。煮物と汁物の中間くらいの感覚で、少ない煮汁で作る。多く作り、正月の雑煮にも使った。
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実家の母は新潟の出で、ずわいがに信仰に篤い。大晦日の食卓10回中9回は茹でがにである。二人で1杯。鍋の中身は、良く見えないが「あんこう」である。
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母は自宅で転倒したと言っていた。身体面でも話の辻褄でも、八十代半ばの人らしく衰えてきたと感じざるを得ない。正月の膳も一生懸命整えてくれたのだと思う。
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白い四角なものは「はんぺん」である。伊達巻作った残りだとのこと。銀杏も10粒ほども入っていた。雑煮にはんぺんが入っていても銀杏が多すぎても、それで困ることは何もないけれど。
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去年も同じことを言っていたが、切って出すだけの正月の食卓。煮物(お煮しめというにはちょっと粗末)煮ただけ偉い。お酒は人生初の獺祭45(瓶はいつもの黒松剣菱一合瓶)。甘い米のワインといった趣で、海外で人気を博すのも頷ける。
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本家本元の方は、こういうことはしないと思うが…。でも美味い。もちに「のっぺ」をかけてみたら、ただの「のっぺ汁」に見えるので、餅を下から引き出したら、さらに見てくれが悪くなってしまった。へび年の蛇は足がないのが蛇なのであって、やっぱり蛇足はいけないね。
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今年はするめ出汁のお雑煮を作ろうと、するめの干物を用意していた(丸で買っても持て余すので、コンビニのおつまみ用のもの)。地方ごとにいろんな作り方があるらしいが、するめと昆布で出汁をひき味醂とお醤油少々で味を整えたシンプルなお雑煮にした。するめは出がらしなので食べなくてもよいが、証拠として残しておいた。
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今年は災害やら事件やらのない、穏やかな年になりますように。
(おわり)