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海岸から上流の森へ、1時間で歩いてみたよ@小網代の森(神奈川県三崎市)

 先日(11月9日)、神奈川県は三浦半島の先端西側、小網代(こあじろ)の森を歩きました。

 小網代の森は、小さな流れ込みに沿って、最上流の森から海岸の干潟・湿地までまるっと保たれた、都市近郊では珍しい緑地帯で、自然観察ルートが整備され歩くことができるのです。アカテガニが産卵のために森から干潟に降りてきて、メスがお腹を開けて一斉に放卵する様子は、知る人ぞ知るこの地の“名物”です。

 京急・三崎口駅から「油壺温泉」行きバスで向かうのですが、ちょうど前の便が出たばかりで、30分ほど空いてしまうので、油壺入口バス停(三崎東岡行きなど頻繁運転)から徒歩で向かいます。出発地の「シーボニア入口」まで徒歩20分。バス停から右方向に道を外れ、坂を下ると、シーボニア(マリンリゾート施設)が現れます。

写真1・シーボニアマリーナ。奥にヨットなどが係留されている。
写真2・3・波静かな湾奥。小網代湾は、古くから、三崎港の波避け港となっていたとのこと。
写真4・5・白髭神社。海上安全の神を祀る。
写真6・雑木林の先が「小網代の森」。このような手つかずの環境がよく残されていたものだと思う。

 雑木林の先、「小網代の森」のゲートを通ると、干潟が広がります。

写真7・8・小網代の森の干潟。カニなどが見られなかったのが残念。

※次は小型の巻貝が集合する写真です。苦手な方は、1枚スルーしてください…

写真9・干潟に密集するキサゴ(ウミニナ?)。以前、加曽利貝塚でみた奴。
写真10・湿地にはテラスが設けられている。

 流れ込みの上流に向かって歩いていきます。湿地が徐々にススキの平原へと変わっていきます。

写真11・森から海へと続く流れ込み。一度だけ沢ガニの姿を見かけた。最上流まで、水は枯れずに流れていた。
写真12・自然の摂理のまま朽ちていくであろう倒木。

 そして自然観察ルートは、上流の森へと分け入っていきます。茂みががさごそいっているので、立ち止まって見つめていると、リスがひょっこり顔を出します(湘南から三浦半島では、タイワンリスが繁殖しているのです)。すぐ引っ込んでしまったので、リスの写真は撮れず。

写真13~15・遊歩道は続く。
写真16・17・湿った森の中にはシダが茂っている。アスカイノデとリョウメンシダというらしい。
写真18・小網代の森の奥、遊歩道のどん突きは、ひたすら続く登り階段。ぬい撮りのつもりでぬいぐるみを連れてきたが、結局それどころではなかった。

 最後の階段を登りきると、自然観察路の出口に出ます。京急バス「引橋」バス停までは歩いて数分(上り坂ですが)です。

 シーボニア側の入り口から引橋側の出口まで、寄り道せずゆっくり歩いて1時間といったところでしょうか。森から海までの生態系を一か所でコンパクトに体験できる場所は、都会では珍しいと思います。堪能しました。皆さまもぜひどうぞ。

(おわり)

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