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【十六夜杯】星月夜の下で、三句。


糸杉やてっぺん僕の星月夜

ゴッホ「星月夜」(フリー画像)の
イメージから着想しています。


星月夜の季語は、私に「不器用な人生選ぶ星月夜」という素敵な句を送ってくれたゆずさんの記事がきっかけです🔻

大好きな季語「星月夜」で詠んでくれました。
素敵な句を、そして私の不器用さまで見抜いてまるっと包んでくれるような温かいゆずさん、本当にありがとうございます🥺💖


月がなくとも星明りだけで明るい、星月夜。
そこには無数の星々が散らばっている。

小さくてもいい。
そこに自分の星はあるのだろうか。

ゴッホの絵にあるような、天まで届きそうな糸杉。
登ったら、空に手が届くだろうか?


ゴッホにとっては死を意味する星だったとしても、どんなに小さくて見えないくらいの輝きでも、
私にとっては愛おしい光。

オベリスクのようなあの木のてっぺん、
腰をかけたらそこはもう、私だけの星月夜なのだ。


君のうた聞こゆ空耳後の月


糸杉のてっぺんに座って。
それは星の歌なのか、
今は見えぬ欠けた月の声なのか。
あるいは、もっと別の何かか。

空耳だったのかもしれない。
だけど、どこからか聞こえた気がしたんだ。
聞いたことがあるような優しい声は風となって、
糸杉の擦れ合う葉と合奏しながら、夜空を駆け上がっていく。

糸杉が嬉しそうに、揺れていた気がした。


帰り道、ほのかに薫る銀木犀が星明りに揺れていた。

銀木犀てのひらポトリ星落ちて

小さな小さな星のような花弁が、
手の中に舞い落ちる。

いつか君と手を繋いで通ったこの道。
私たちの道は通り過ぎてしまった。
けど、わずかに香る銀木犀が教えてくれる。
あの交差した時間は、必要で、必然で、大切なものだったことを。

大事な宝物のように光る星のかけらを、
てのひらで優しく包みこんだら、
胸の奥の奥にそっとしまいこんだ。

感謝してもしきれない、なのに言葉にはできない。
それでも僕は誇りに思う。
君と出会えたことを。

遠い遠い、微かに光る星の一つが、
僕に向かって瞬いたような気がした。


糸杉やてっぺん僕の星月夜
君のうた聞こゆ空耳後の月
銀木犀てのひらポトリ星落ちて


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って、すでに自分の句でストーリー繋げてしまってる..もともとこうする予定だったから、そしてストーリーありきではなく後付け。月のいない星月夜に後の月が出てますが、その辺あまりお気になさらず|・ω・)


…..

おまけ。

今日から10月、ハロウィンが近づいてきましたね🎃

十六夜杯ではいつものお揃いクルーアイコンはないのですが、そろそろ仮装する人もちらほら出てくるかもしれません( *´艸`)皆さまもよかったらぜひ👻✨

とうとう見た目も🧚‍♀️



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