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旅と異文化と漫画制作

こんにちは、木衣です。

現在『民と世界の流れ方』という民族ファンタジー漫画をウェブ中心にこそっと投稿しています。

先日ツイッターで

『漫画をあまり読まないのですが、"民族ファンタジー"というジャンルがあるのですか??』

というリプライをいただきました。

色んなところで『民族ファンタジー』と謳っていますが、これは私が勝手に呼んでいるだけなので、漫画にそういったジャンルがあるかは不明です。

(個人的に森薫先生の『乙嫁語り』や、野田サトル先生の『ゴールデンカムイ』などが民族ファンタジーに近いのか…?と思ったりしていますが)

…ですがこのご質問を受けて、今までそういったお話づくりや創作の裏側についての部分に触れていないことに気付いたので、いい機会だと思い触れてみることにしました。

(※この記事は以前ブログに載せたものを加筆・修正したものです)


漫画『民と世界の流れ方』を思い付くまで

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(描いてみたものの、キャラクターの顔が気に入らなくてボツとなった表紙案)

「旅に出たい!!」

数か月前、私はそんな悶々とした思いを抱えていました。

「旅と漫画」は私を構成する二大要素です。

近場でも遠出でもなんでもいいので、とりあえず出かけて知らない場所を散策することが最大の楽しみなのです。

ですが自粛ムードが広がったことで、遠出どころか近場へ行くこともままならなくなり、日に日に「出かけたい欲」は高まるばかり。

という訳で、必然的に「そうだ、旅漫画を描こう!」となりました。(単純)

旅×〇〇←?

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(数年前、中国のタクラマカン砂漠を歩いた時。砂漠の真ん中にも電線が通っているのが面白い)

はじめは普通に「旅漫画」を描く予定でした。

それこそ、主人公が知らない町を観光したり、現地の人と触れ合ったり…

ですがネーム(漫画の設計図)を作り始めた時、私はあることに気付きます。

――あれ?このままじゃ超つまんなくね??

描いている本人は旅気分で楽しいですが、読んでる側からするとただのヤマもオチもない普通の旅行記です。

という訳で、「旅×〇〇」。

何か別の要素を組み合わせようと考えました。

同時に、今までの旅行を振り返ります。

大学時代は、内モンゴル、ウイグル、チベット、ウズベキスタン、アルザスロレーヌ、ルクセンブルク…とだいぶカオスな場所を訪れていた私。

その中で特に印象に残ったものはないか…と回想した時、出てきたのが

"旅×民族"

でした。

異文化へのトキメキ

大学時代はヨーロッパ史を専攻していたのですが、正直ヨーロッパの歴史には欠片も興味がなく(おい)、「異文化理解」や「民族史」といった授業ばかりとっていました。

「所変われば」という言葉があるように、知らない世界の変わった風習みたいなものにものすごくトキメキを感じていたのです。

思えば、ちょっと変わった場所への旅行もそんな「異文化」を求めて行っていた節があります。

そして「異文化」の根っこにあるものこそが、「民族」だと思ったのです。

この曖昧な単位によって多様性が生まれ世界が彩られる反面、時には紛争や戦争といった争いの元にもなる、まさに一筋縄ではいかないワードです。

ただ海外を旅行しているだけでも、そんな「民族」に関する「光と闇」が垣間見えた瞬間が多々ありました。

…と、ここまでノンストップで語っていましたが、ちょっと長くなってきました。

一回で終わらせる気でいましたが、まだまだ語りたいことがたくさんあるので次に分けようと思います。

次回は、旅行で感じた民族の「闇」や、それを漫画に盛り込むまでをお話しする予定です。

現在更新中の「たみせか」もどうぞよろしくお願いします。(露骨な宣伝)

お付き合いいただきどうもありがとうございました。

では、一旦この辺りで失礼致します!

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