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「好きなことで生きていく」を選んだ9年後の今

2014年10月頃、YouTuberのブランディングで使用され一躍有名になった「好きなことで生きていく」今や誰もが聞いたことのあるパワーワードだろう。

楽しくない仕事は辞めて、好きなことを仕事にして生きていこうぜ!的なニュアンスだと理解している。

筆者は、この「好きなことで生きていく」が流行り出す10年前の2004年にクライミングに出会い、その9年後に進学を諦め、ボルダリング施設を運営する会社に就職した。

当時「自分にはクライミングしかない」「クライミングの魅力を広げたい」など、今思えばかなり安直な考えで業界入りしたのを覚えている。新卒採用も業界初?だったらしい。

その1年後、「好きなことで生きていく」という言葉が大バズりし、その流れに乗るかのようにボルダリングの知名度も爆上がりしていった。ほぼ毎週、テレビや雑誌などメディアの取材協力の連絡がくるようになり、日本全国のクライミング施設も倍近く増え、中にはお堅い仕事を捨てクライミング業界に転職してくるハイクラス人材もあらわれた。

筆者がお世話になった会社も驚くほど成長し、マーケット自体がすごいスピードで大きくなっていると感じる日々だった。自分自身も「好きなことで生きていく」と決めた選択に間違いはなかったんだと確信し、これからの未来に僅かながらワクワクしていたと思う。

しかし、そこから時は経ち2022年。
業界入りしてから9年後の自分はクライミング業界とは全く違う業界に携わっていた。

人生の半分以上をクライマーとして生きてきた人間の選択肢としては限りなくゼロに等しい選択だったかもしれないが、この選択に自分自身はすごく満足している。

クライミングという軸以外での事業経験を通して、たくさんの人に出会い、色々な経験を得ることができ、ユーザー目線に立つことでクライミングの理解もさらに深まり、人間としても一皮二皮むけた実感がある。

本文ではそんな経緯や思考を包み隠さずお伝えしたい。
自分なりにたどり着いた「好きなことで生きていく」正体も共有しようと思う。最後まで読んでいただけたら幸いだ。

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