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母から息子へ 気まぐれ通信1

息子よ、もうすぐ10歳だね。

最近のあなたはひたすらかわいい癒しだった3歳に比べ、
なんていうか、少しずつ反抗的になっている気がします。
わたしが何か言うとすぐうるさいなーって顔をします。
友達の前で何か言うとすぐ「恥ずかしい。黙ってて」と怒ります。
気が大きくなってふざけて悪態ついて、後で謝ってくるんだよね。
でもまだ手もつなぐし、何かあるとすぐママを呼びますよね。
おやつも必ず一口わけてくれるんだよね。
ツンデレか。と思うこともよくあります。

何でも素直に聞いていたころと違うなと感じるし、
腹も立つけど、これも成長。
だんだん自我が芽生えてきているんだなと
微笑ましく眺めています。

さて、あなたは先日とてもいい質問をしてくれました。

長蛇の列ができているラーメン店での出来事。
先頭になった男性が自動ドアの前に立ったせいで
しばらく自動ドアが開きっぱなしになっていました。
しかも、ドアが開いたままだったせいで野生のトンボが
迷いこんでしまって、かわいそうなことに
構造上たすけられない隙間に入り込んでしまいました。

1.中の冷気が外に逃げる状態を作って他の客に迷惑をかけてる。
2.ドアを開けっぱなしの状態でトンボが犠牲になった。

自分の立ち位置でドアが解放状態に気づかない、もしくは
気づいても配慮しなかった大人に、あなたは静かに憤りを感じた。
しかもそのせいでトンボが事故にあってしまった。
けど、相手が知らない大人だから言えなかったんだね。

「大人、まして人の親なのにどうして気づけないんだろう?
中の人だって迷惑だよ。トンボもかわいそうだしさ。」
そういって憤慨していましたね。

でもね、大人も完璧ではないのです。
そういう細かいことに気づけない人は沢山います。
育つ過程で教えてもらわなかったこともあるかもしれないし、
もともとおおざっぱで気づけない性格なのかもしれない。

気づけないことでも教えてもらえば気づく場合もある。
そういう体験を沢山積んだ人と、放置されて育った人では
大人になってからの気配りの度合いも変わってきます。
教えてもらえなくても気づける人もいるけど、それは少数派。

だから色んなことに気づくあなたにとって多種多様な人がいる
世間、今だと学校という小さな社会は理不尽の塊なんだろうね。

それでも。これから心身ともに大きく成長する時期がやってきます。
人とかかわっていろんな体験をするでしょう。
その中で気持ちに折り合いをつけたり、相手を許したり、
意見をすり合わせて協調していくことも覚えていくの。

あなたの細やかでいろんなことに気づける感性は天性のものだから。
その時感じた感情は大事にしてほしい。うまく消化させる方法も
学んでいってほしい。

母はそう願っています。



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