磁気探査での失敗 「測線のカウント忘れ」

 今回の失敗は「測線のカウント忘れ」
 磁気探査の主な仕事は不発弾を探すこと。不発弾は主に鉄でできており磁力を持っているものが多い。特殊なセンサーを使って磁力を持っている物を探査することで不発弾を探していく。
 探査はセンサーを持ってむやみやたらに歩くのではなく、「測線」と呼ばれる巻き尺のように距離が分かるようになっている線を地面に並べ、その線に沿って歩くことで距離を把握し、必要な範囲を抜けもれなく探査できる。
 「測線」を並べたら、あとはひたすらにセンサーを持って歩くだけになるが、夏場は暑い中を歩くことになるのでけっこうきつい。歩くのが少しの距離でも永遠に感じてしまうくらいだ。
 ある日の現場はとんでもない真夏日だった。水分だけでなく塩分も摂らないとすぐ熱中症になりそうなくらいに。通常だったら測線はメートル毎にカウントしながら歩くのだが、炎天下だったので少しばかりぼーっとして歩いてしまい、カウントするのを完全に忘れていた。さらに、線に沿って真っすぐに歩いているはずが少しづつずれて歩いてしまっていたので、気づいた時には自分がどこを何メートル歩いているのか分からなくなってしまった。磁気の記録をとっている人に「今何メートルのところ歩いてる?」と確認されたが、もう分からなくなってしまっているので、素直に「すみません!ぼーっとしてました!わかりません!」と元気に言ったらしっかりと怒られた。そして、ちゃんとカウントしていたところから歩き直しになってしまった。
 磁気探査の初心者の方には、測線のカウントをする時はわざと声を出してカウントしたり、センサーを一緒に持っている相方にもカウントをしてもらうなどの工夫をすることをおすすめします。


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