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#2 投資用戸建て内見・買付の巻

さて、前回モサモサしたエントランスが出迎えてくれた物件の内見だ。

#モサモサ
嫌がる母
4DK  モサモサもちゃんと表現されている
いっちょ前にスリッパが置いてある
青い部分は畳のい草本来の色。家具で日焼けしなかった
トイレ
風呂
最も南側にあるにも関わらず、モサモサのせいで陽当たりの悪い縁側
洋間

これを見てどう思うだろうか?

普通の感覚で言ったら買わないかもしれないが、ボロ戸建て投資家の目線からするとこれはかなり状態の良い方である。築50年以上は経っているが、人間で言えば美魔女ぐらいの感覚であろう。

というのも、500万円以下の戸建てとなると、トイレはぼっとん便所(汲取式便所)がプロパーでついており、良くて和式水洗便所、洋式水洗便所は高嶺の花なのである。

しかも排水が本下水!排水の種類には汲取、浄化槽、本下水があるが、ボロ戸建てで本下水はまずあり得ないのだ!

これは国民的人気アニメのドラゴンボールに出てくる敵キャラで言うと、ドドリアさんぐらいの戦闘力がある。(戦闘力220000)

風呂はタイル張りで、冬にヒートショックを起こす仕様になっている事も多く、脱衣所が廊下で、洗濯機置き場が外などはザラである。

ところがこの物件はユニットバスが入れられており、洗濯機と独立洗面台も置ける脱衣室が付いている。さらに、浴室用のエアコンも完備している…だと!!?

「私の戦闘力は530000です。」というフリーザの声が聞こえてくるようだ。

案内してくれたのは地元の不動産屋さんで、まだオープンしたばかりという所だった。40代ぐらいの女性でコロナ禍だったのでマスクの下は分からなかったが、綺麗な人だった。

女性「こちらの物件はお住まい用でお考えですか?」

私「いえ、投資用で考えてます。」

女性「投資用ですか!ちょうどこの物件が売りに出されてから、借して欲しいと言ってきた外国籍の方がいらっしゃいます。」

私「そうなんですね。この辺だと賃料どれくらいが相場ですか?」

女性「4.5万で借りたいとおっしゃっています。」

私「4.5万ですか!それはちょっとキツイですねー。ちなみにお値下げは可能でしょうか?」

女性「他にも投資目的の方が200万なら買うと仰いましたが、売主の方が断られました。50万値下げならいけるかと。」

このような会話をして、この後も内見の予定が入っているとのことで家に帰宅した。

帰りの車内で母から「あんな物件250万でも高いわ。あんた、絶対買ったらいかんでね!」と愛知の県民性が伝わる捨て台詞を吐かれて別れる。

この日私が即決出来なかったのは4.5万という賃料が引っかかったからだ。私の予想では7.5万ほど取れる想定だったのに、4.5万か、、、。

そのうち地主さんに支払う借地料が1.5万なので毎月の手残りは3万円だ。そう考えても

3万×12ヶ月=36万
36万÷300万(家本体+取得費用)×100=12(%)

となり、利回りは12%得られる計算だ。およそ8年で元が取れ、その後はプラスになる計算だ。

不動産の世界では平均利回り4%と言われているが、それは新築など今後の修繕費用がからない場合に成り立つのであって、築古戸建ては修繕費用がかかるため成り立たない計算だ。

私は利回り20%を目標にしていたので、到底足りない。この点は引っかかったが、自分なりに類似物件を調べて、不動産屋さんの見解が間違っているのではないかと思った。

4DKの戸建て賃貸で4.5万の価格帯の物件は、言っちゃ悪いがお化け屋敷のような物件しかない。

到底、全ての国民は健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利が保証されていると思えないのである。

だからイケる、きっとあの不動産屋さんが一年目の所だし、借地の築古物件だから舐めてるんだ!

そう、自分に言い聞かして買付の電話を掛けた📞

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