「図書館で働きたいと思って」
「図書館で働きたいと思って」そんな人は実は多いのではないでしょうか?リア充と呼ばれたり、陽キャといわれる人々から一線を引いて、賑やかな陽の当たる青春をどこか遠くの出来事のように感じている。そんな人でもなぜか図書館という特別そうな場所で働きたい。そんな人も多い気がするのです。
図書館ならではの雰囲気ってありますよね。物静かで人が歩く音だけしていて遠くで聞こえる小さな物音。その場所の中に自分がいると思うと少しだけ誇らしくなれる場所。本のたたずまいが好きだし、人類の知恵が詰まった図書を管理して地域の住民の異世界への入り口になってきたような錯覚さえ覚える。そんなイメージです。
実際は、重労働だとお聞きします。まず本は重い。本の管理をするには神である図書を物理的に運ばなければなりません。本は紙なので重いのです。想像つきますよね。情報を記録する歴代の媒体としては石→羊皮紙→パピルス→紙の順だったと思いますが羊皮紙だともっと熱くて重いような気もするので、紙であった方が便利ですよね。今では電子媒体になって重量がない世界になっていますが、電子の世界では情報のやり取りだけに終始してしまい図書館本来の住民とのやり取りを通じてまだ見ぬ情報を交換するコミュニケーション施設としての役割を果たせないように思います。
また、図書館員は重労働であるにもかかわらず、薄給だと聞きます。「やりがい搾取」という言葉にもなったように、図書館で働くということは多くの方が夢見るようなやりがいのある仕事だと思うのですが、やりがいがあるならお金なくても働けるでしょ?ということで薄給でも働かざる負えない状況に陥っています。多くの図書館は効率であるがゆえに税金から人件費が出ていますので、多くの給与が見込めないことは分かります。しかしながら、この図書館員の薄給問題には現代図書館を作った前川恒雄さんも絡んでいる気がするのです。前川恒雄さんが館長をしていた日野図書館のひまわり号の時に人件費よりなにより、まず図書費。ということで人件費よりも豊富な図書を確保する多面い図書費の割合を多くした結果、図書館は多くの人に借りられるようになったという成績を残し、現代のように国民誰もが利用できる図書館への礎を作ったのは確かですが、人件費を削った文化は現代においても採用され続け、図書館員は生活基盤であるお金を得づらい立場となっている負の側面もあります。
図書館で働きたい。まずは市役所の職員を目指さなければいけない点も特筆すべきポイントでしょう。多くの図書館は公務員が市町村から配属されて働くことができます。私立の図書館はまた別なのでしょうが図書館で働くためには図書館員を目指すのではなく自治体の公務員を目指すという点も改善の必要があると思うのです。図書館に詳しいスペシャリストの組織を作る必要があるんではないでしょうか?
そう、今はじめて言います。自分は図書館で働きたいのです。でも薄給、重労働、やりがい搾取、公務員問題については大きなハードルを感じて言います。地域の図書館で働いてそれなりの年収でもいいので家族を養っていけるような収入がある。そんな図書館で働きたいと思います。
さてさて、何から始めればいいでしょうか??
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