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cottoncandy6661
栗と柿と冷静な査定21
映画BARローマの休日での楽しい夜はあっという間だった。結局なんだかんだ2時間ほど滞在し、2人合わせて6杯ほど飲んだ。
お会計の時に彼がちょっと焦っていたのが可愛かった。彼がカードを切るところを初めてみるなあと思いつつ、いつものようにお礼を言った。
「ありがとう♥」
彼はニヤッとしてこう返してきた。
「あとでゆっくり返してもらうからな(^^)」
「何を?(笑)」
そんな会話を、マスターのとっきーが醒めた目で見ていた。
(このお客さん、今度はいつまで続くかなぁ)
「じゃ、とっきーありがとう!また来るね!」
そう言って彼女は彼と腕を組み店の外へ出た。気温は5℃。かなり冷え込んでいる。
「寒いね😣」
と彼が言った。
「そやね😣」
彼女は彼に軽くハグをした。
「こらこら、人前やからね」
彼はそう言いながら、明らかに嬉しそうだった。
ふたりはほろ酔い気分で今夜のホテルへと向かった。
寒空の中、月が輝いていた。
つづく
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