『三度目の旅立ち』自転車旅本州・北海道編vol.1
2021年5月3日
3ヶ月の沖縄生活を終えた僕は次の旅へと出発しようとしている。
今回はかなりハードな道のりになりそう。今までとは比べものにならないだろう。そんなのは容易に想像できた。
なぜなら今から向かうのは北海道だからだ。しかもお金を底をつきかけているので今回は野宿が基本になってくる。
これからが本当の旅の始まりのような気がしていた。
装備も今までとは違い、自転車にくくりつけるタイプのものだ。新しく購入し装着した。
「こんなか弱い細い自転車で耐えられるのか」
なんて不安になりながらスタートする。
スタート地点は周防大島。
今までは荷物は全て背負っていたので今回はちょっと、いやかなり感覚が違う。
自転車の操縦が難しい。曲がる時に倒れそうになったり、横幅が広いから物にぶつかったりと先の思いやられるスタートだ。
でも背負わない分、体の負担は軽くなっている為、これは慣れるまでの試練だと自分に言い聞かせながら進んでいった。
出発してから1時間程経った頃、なにかカラカラと音がなっている。
「なんなんだ。どこから鳴ってるんだ」
耳を澄ませてみると、荷台からなっているのが分かった。
見てみると、ネジが緩んでいた。しかし自分が取り付けたので締め直すなんて容易だ。
載っていた荷物を全ておろし、ネジを絞めた。すると散歩をしているおじさんに話しかけられた。
「どこから来たの?今何日目?」
とおじさん。
僕は恥ずかしそうに
「いや、さっきスタートしたばっかりなんですよ。そこの大島からです。」
って答えた。
すると優しく
「これから長いだろうけど頑張ってね」
と声をかけられた。
いままでそんな声かけられたことがなかったので、すごく嬉しかったし、元気が出た。
これが旅なんだと噛み締めながらリスタートした。
今日の目的地は山口県山口市。
祖父母の家があるのだ。なので今日は野宿にはならない。まだアップみたいなものだな。
九州自転車旅でも同じルートを通って行ったので慣れたものだ。
海沿いをぐんぐん進んでいく。
まだそこまで暑くなく、心地よい風を感じながら進む。
お昼は母親特製の巨大おにぎりを3つ食べた。バックに入れてたので潰れていたけど美味しかった。
残りはあと60km程。しかし、祖父母の家に行けるので気持ち的には楽だった。
徳山市、防府市、を越えて山口市に入った。
そして、夜は美味しいご飯をたらふくいただいた。
明日はどんな日になるのだろう。
5月3日
DAY1
『山口県周防大島町』👉『山口市』
距離▶︎110km
総距離▶︎110km
たいが
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