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【2023春の欧州訪問記①】スロヴェニアでロードトリップ。1410kmを一人で運転した20代女性が事前に知りたかったこと。

先月コロナ以降初、約3年振りに海外へ行ってきました。
3週間ほど有給消化して、イギリス、ベルギー、フランス、スロヴェニア、クロアチアの周遊です。
普段から自分で移動手段やアコモデーションを決めるスタイルの旅行が多いのですが、欧州到着後の移動手段は飛行機・鉄道・深夜バスなどを組み合わせて、今回もコスパ重視です。
アコモデーションに関しては、本当に有難いことに現地の友人にお世話になったり、ロードトリップをしたスロヴェニア・クロアチアでは前日に行き先を決め予約するなんてことも。

今回はそんな旅の中でも、初の試みだったスロヴェニアでのレンタカー事情をお伝えしようと思います。

ちなみに前提として国内では割と運転する機会はあるものの、これまで一度も国内でも自分でレンタカーをしたことはなく、欧州での運転は初めてでした(アメリカでのみ有り)。

事前情報から「なんとかなる」とは思いつつ、デスクトップ上だけでは分からないことも多かったので一抹の不安はありまして、、、もし今後同じような経験をされる方のために事前に知っておきたかったことをまとめておこうと思った次第です。

事前準備:レンタカーを予約する。

まずはレンタカー比較サイトを見て、レンタルする車を選択。サイトは「Rentalcars.com」「KAYAK」が条件や絞り込みもしやすく、該当数も多く上がってきて使いやすかったかな。
私は結局「holiday autos」というサイトから、最も安心(車数多くて、保険込みのプラン充実してそう)かつコスパも良かったSIXTというサプライヤの、フォルクスワーゲンOpel Astraを相棒として選択しました。

※ちなみに、デフォルトではマニュアル車も含めて検索がかかっていたので、オートマがいい場合は気をつけた方がいいなと。
※私はスロヴェニアで借りてクロアチア返却が良かったので、乗捨ても条件で追加してます。

予約が完了すると予約確認書がメールで届くので、当日は確認書に記載のピックアップ場所へ向かいます。

事前準備:保険に加入する。

こちらとても悩ましくどうしようかと結構悩んだのですが、私は最もベーシックな保険のみ付帯されたプランを事前選択しました。
現地到着時も保険については追加で必要ないか聞かれたのですが、「免責補償制度(CDW)」「盗難補償制度(TW)」「第三者の損害補償(TP)」だけカバーされているものはついていたし、そこまで物を無くすタイプでもないので鍵など車両以外の保険はいらないなと、まして一日27€×1週間程度は結構な金額だと思ったのでフルカバーの保険は付けませんでした。

ちなみに、今回加入した保険の内容は下記。

・盗難補償制度(TW): 22% の税金を含む; 超過料金 900 EUR
・完全補償パッケージ: 1 日あたり20.2 EUR 22% の税金を含む; 超過料金 0 ・EUR免責補償制度(CDW): 22% の税金を含む; 超過料金 900 EUR
・第三者の損害補償(TP): 22% の税金を含む; 超過料金 0 EUR
・個人傷害保険: 1 日あたり4.9 EUR 最大 58.6 EUR 22% の税金を含む

出典:Holiday autosから受け取った予約確認書記載の内容

最終的には、大きな事故もなく上記の保険適用する機会もなかったので良かったかな。

現地手続き:車を手に入れる。

今回はスロヴェニアの首都Ljubljana(リャブリャナ)駅でピックアップを選びました。駅自体そこまで大きくないのですが、地図だけで見るとどこにあるのか分かりづらく、結局駅のスタッフさんに聞きました。

ヨーロッパのバスでお馴染み、Flixbusの停留所が駅外にあるのですが、SIXTはその停留所の真反対あたりに位置しています。ただ、SIXTのオフィスは駅の外からだと見えないので、一度駅のホームの方から回って行く必要があります。ホームへは特にチケットを買う必要はなく無料で入れます。

現地の手続き時には、免許証とパスポートを確認されました。
(デポジットのためのクレカも必要。車移動を直前に決めたので、出発2日前に急遽国際免許証も作りに行ったのですが、結局確認されず。)

現地でもネット上で予約したプランの内容を確認されました。
予約時には追加してなかったのですが、窓口のお兄さんにおすすめされてpre-paid fuelというオプションをつけました。これが良かった!
いわゆる”返却時にガソリン満タンで返す必要ないですよ”オプションなのですが、旅の最後はバタつきがちで何があるか分からない、万が一フルで返却できなかった場合は手数料が追加されてしまったり、今回でいうと結局1410km走ったものの1回の給油で済んだ(めちゃめちゃ燃費良かった)ので、最後にガソリン満タンにして返すよりも結果安価で済みました。

あとは、一連の手続きが完了すると”払い戻し可能補償金”なるものがクレジットカードに一時的に請求されます。罰金やガソリン満タンで返却できなかった場合の保証金で、1,200 EURという金額に少々ビビったのですが、何もなければ返却後2.3日後にはきちんと返ってきていました。
(不安だったので帰国後SIXTにも問い合わせたのですが、数時間後には丁寧な返信があって好印象!)

運転①:Priority Lane(優先車線)

大前提ですが、欧州は日本とは逆の左運転の右車線です。
同一方向で2車線ある場合は左側の車線が追い越し用の車線になります。
現地の友人曰く、車線変更はこまめにする方がいいとのこと(本当かなと思いつつ、他の車を見てても高頻度で車線変更してた。)日本だと、クイックに車線変更するのはマナー違反な風習があるので一定期間は同じ車線にいることも多いと思うのですが、スロヴェニア然り他の欧州の国でも右側の車線には(特に高速だと)制限速度よりもさらに遅いスピードの制限がかかったトラックなどが走っていることも多いので、短期間のうちに何度も車線変更する必要があります。
(ちなみに、トラックなど個別の速度制限は車体のお尻の部分に70,90,100などと記載がされています。)

運転②:Round About(ラウンドアバウト)

欧州特有の道路事情、”ラウンドアバウト”ですが、これはドーナッツ型をした環状交差点です。広い場所では環状交差点自体が2車線になっていることもあります。
右回りに入って自分が出たい方向に出て行くのが決まりで、慣れれば感覚的で難しくはないものの、気をつけるべきポイントとしては環状の中の車が絶対優先であること!
何度か中の車より自分の方が先に入ってしまおうとしてクラクション鳴らされました。

運転③:Highway(高速道路)

スロヴェニアで高速道路を使用する場合は、法律で規定された”ヴィニェッタ”(Vinjeta)の購入・事前申請が必要です。
2021年の12月以降はe-vinjeta(従来のようにフロントガラスにステッカーを添付する必要はなく、事前の購入・車両登録のみでOK)が主流みたいでした。購入しないまま高速を利用し摘発されると罰金300EURらしいです。
ちなみにこのe-vinjeta、車両の大きさと期間ごとに値段が異なります。通常の乗用車で1週間15EURから登録可能です。一度登録すれば期間中は高速乗り放題なので、ロードトリップ対象者には嬉しい仕組み。

https://evinjeta.dars.si/en  より

ネット上の情報から法律があることは知っていたものの現地到着後でないと実際の車両番号が分からなかったため、今回私は事前申請はせず、現地の窓口で買い方などを聞いてみることにしました。
すると、今回SIXTでは既にレンタル料金にもこの高速料金も含まれているとのことだったので特に私の方で申請する必要はありませんでした。

もし、気になる方は事前にサプライヤに確認しておくと安心かもしれないです。

運転④:パーキング事情とガソリン事情

今回旅に向けて家を出る際、父から「何か一つチャレンジしてこい」と言われたのですが、「異国で駐車が出来た」「異国でガスが入れれた」ことは小さなことのようで実は自分の自信に繋がるとても大きなチャレンジだったりして。(後々、助手席の友人に気付かされました。)

スロヴェニアでは駐車場付きの宿を選んでいたので、基本的にパーキングに困ることはありませんでした。
リャブリャナ周辺のパーキングに関しては、リャブリャナ公式サイトが一番分かりやすかったかな。
路上脇にも止められる場所があり、事前に時間を指定して精算、チケットをフロントガラスに置いておくスタイルでした。

唯一、Mariborというスロヴェニア第二の都市で街歩きをしたいと思った際に困ったのですが、幸いにも街の中心部にあるEURO PARKという大きなショッピングセンターがありまして、駐車場も無料でした。(もちろん買い物もさせていただいて!)

ガスに関しては、PETROL赤と青のガソリンスタンドを割とどこででも見かけました。
レンタカーを受け取る際に、SIXTから「車両に関する情報まとめ」みたいな書類を受け取ったのですが、その書類に車両に対するガソリンの種類も記載してありました。(”95”などガソリンの種類を示す数字が表記されているので、同じ数字のガソリンをタンクに給油すればOK。)

そう、こんな感じで数字が書いてあります。精算はクレカで。

https://www.total-slovenia-news.com/news/267-gasoline-and-diesel-30-cents-cheaper より


現地手続き:車を返却する。

最後はクロアチアのザグレブ空港で返却をしました。
指定された住所に向かうとレンタカーの置き場があるので、該当のサプライヤの看板がある場所へ駐車し、書類やキーを返却したら終了です。
なんて簡単。

少し余談:おすすめのアプリ

あまりSIMを消費したくないけど、ナビは必要なんだよなと思って相談したところ、現地フランス人の友人は「waza」というアプリをお勧めしていました。(結局、今回の車種は備え付けのナビが割と優秀だったのでロードトリップ中使うことはなかったのですが。)

Google mapよりバッテリーやデータもくわず、実際の速度スピードも表示され制限速度を超しそうだとアラートもあげてくれるとのこと。
練習がてらフランスで少し運転させてもらった際に使用したのですが、動きもスムーズで使いやすかった。
SIMの容量を消費したくない方にとっても、おすすめです。


最後に

今回のスロヴェニア、本当はサイクリングが盛んな国でもあり、地球環境負荷を考えると自転車周遊をしたかったのですが季節的かつ荷物的に少し難しい部分があり、ただどうしても電車やバスの乗り継ぎでは不便ゆえに行きづらい場所へも行ってみたかったので、車を選択したという背景があります。
不安はあったものの実際に一連の流れを経験してみて、想像していたよりもスムーズで運転に関してもそこまで大きな戸惑いもなかったなという感想です。

ロードトリップのいいところは、目的地にはなりづらいものの味わい深い小さな街に寄り道出来たり、旅中でも柔軟に行き先を変更出来たり、運転中に思いもよらぬ絶景に出会えたりするところ。

ふとした時に思い出すのは、意外と目的地として訪問した場所よりも車から見た思いもよらぬ絶景だったりして。だから私は、旅中の移動、好きです。

アドリア海

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