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ドラマ|光る君へ(第24話)

忘れえぬ人…
まひろの心に道長がいるように、周明の心にはまひろが入り込み、乙丸の心の中には、まひろママの存在が居続けていました。

色々な人の忘れえぬ人の描写が美しく、大切な人がその人の心と記憶の中に住み続けていることを感じる話でしたね。

特に、乙丸のシーンは素敵です。これまで乙丸が自分自身を語るセリフは全くと言っていいほどありませんでしたが、今回「乙丸はなぜ結婚しないの?」というまひろからの問いで、乙丸の気持ちを知ることができました。

昔、目の前でまひろママが殺められた時、自分には何もできなかったから、まひろ様のことは自分が守りたいと誓った。なんとまあ、心が震える愛と忠誠心。

確かに思い返してみても、まひろが危険に遭う時には、小さい体で姫様を守ろうとしていましたし、道長が何度もアプローチするのに対して、姫様が苦しむからもう辞めてくれと言ったこともありました。乙丸の言動には常に「姫様をお守りする」ことで一貫しています。

乙丸のように近くにいるからこそ、気づくことができなかった大切な存在が、まひろの心を動かし、そばにいる宣孝との結婚も前向きに考えるようになった気がしました。

宣孝のまひろへの"愛"も大きかったです。忘れえぬ人がいることをわかっていて、それごとマルっと包み込もうとしているなんて。恋ではなく、愛!クラクラします。

それにしても、周明の手のひら返しには驚きましたね。きっと、生きることに必死な彼は、まひろを取り込むことに命をかけていたでしょう。上手く実行するために、脅しをも厭いませんでした。

しかし、命の重さを知っているがゆえに、まひろの「死」への言葉もずしりと自分にのしかかってきます。まひろのことを心の奥底では気になっているのに、素直な態度を取れない周明は不器用でした。(想定よりも松下洸平さんが早めに退場してしまって悲しい…)

都では、一条天皇がおいおいおい…という展開。愛する定子に会いたい気持ちはわかります。大好きですものね。姫君もお産まれになって…。

ただ、やるべきことを疎かにしてはあかんでしょう。道長が相談する宋の対応についても、とにかく僕は定子に会いたいから、道長に任せるよ!という心の声がダダ漏れでした。

そんな最中、次回「決意」ではまひろが都に帰ってくるようです。彼女の「帰ってこない方が良かったかしら?!」という声に興味津々のわたし。越前編が思ったよりも、早く幕を閉じた気がします。



第23話の感想はこちらです。


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