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私の恋愛 成長物語 ☆第5話☆彼との別れ いよいよの自立

私の恋愛と、恋愛を通じた成長の物語を綴っています♪

✩第1話✩ ダメダメ恋愛からの卒業
✩第2話✩ 初めてのフランス人の彼
✩第3話✩ 失恋からの学びと覚悟
✩第4話✩ タヒチから来たフランス人



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ニースのアパートで、

彼を失った絶望と恐怖の中、

私は眠りについた

翌朝目覚めると、

お願いしていた遠隔ヒーリングの効果で

体も心も幾分か楽になり、

私は予定通り、

ニースを拠点に、一週間の旅を続けた


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どこへ行っても、夢のような美しい世界



だけど、どんなに美しい景色を見ても、

美しい景色を見るほどに、心が虚しくて、

彼がここにいてくれたらと想像するばかり

私は自分にとって大切なものを

痛いほどに思い知らされた


この旅が終われば、

彼のところに行くことができたのに…

そもそもそういう計画だったのに…

私はなんてことをしてしまったのだろう… 


連絡したいけど、

連絡しないでと言われたから、連絡できない

もしも連絡して応えてくれなかったら、

本当に終わってしまうから、

いよいよ行き場がなくなるから、連絡できない…


そして、私は考えついた



彼に連絡をしないで、

彼が手配してくれた飛行機で、

カナダに行ったらどうか


カナダに着いてから、来たことを知らせれば、

さすがに少なくとも、

空港には来てくれるだろう

  

 ・

 ・

 ・

 

思いついてしまったものの、

自分がしようとしていることが怖かった


きっと会えるような気はしたけれど、

もし航空券がキャンセルされてしまったら…

飛行機は夜中の到着だし、

もしメールを見てくれなかったら…

もし空港でひとりになってしまったら…

会えても受け入れてもらえなかったら…


最悪のシナリオが次々と思い浮かび、

不安になっては、

心の備えをしていった



万が一会えなかったら、

空港の近くで一泊して、

そのまま帰ってくればいい


万が一彼と上手く行かなかったら、

いつでも帰ってくればいい


ダメだったら、

フランスでやり直すだけなんだから

失うものなんて、何もないのだから


大丈夫だよ、大丈夫だよ

私が責任をとるから

私が最後まで一緒だから

次第に、そんな声が聞こえてくるようだった



こうして私は、ニースを後にし、

パリの空港へと向かった




夢のフランス移住1ヶ月後に、

まさかカナダへ飛び立つことになるとは、

夢にも思わなかった
 


だけどこれが人生というもの

死ぬわけじゃないし、

違ったら、またやり直せばいい


飛行機に乗る頃には、

だいぶ自分を取り戻していた




はじめは、

カナダに到着してから

彼に連絡しよう考えていたけれど、

夜の到着だったし、さすがに怖くて、

離陸直前にメールを入れ、

携帯をオフにした


彼が間違えてビジネスクラスの席を

予約してくれていて

私はワインを飲み、映画を観ながら、

人生史上最高に快適な空の旅を楽しんだ 😆




7時間後、飛行機が着陸し、

緊張しながら携帯をオンにした



すると彼からのメッセージが入っていた


「わかった 空港に行く」



  

私は大きく胸を撫でおろし、

飛行機を降りて、出口へ向かった


彼に会えることが嬉しくて、

どんな顔で再会するのかと思えば、

彼は今にも泣きそうな顔をしていた…



「ごめんね」


「電話を切った直後に、後悔していた」


「あれからずっと、僕も辛かった」


そんなの早くに言ってくれれば、

私はどんなに楽になったか!!

と、思ったけど、

私もちゃんと謝り、仲直りをした

 


こうして、

カナダ モントリオールでの

ふたりの生活が始まった



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一緒に観光をしたり、ご飯を作ったり、

動画を観たり、遠出をしたり、

はじめのうちは、

彼といれるだけで嬉しくて、幸せだった



だけど、

フランス愛国主義の私は、

カナダにも、モントリオールにも、

全くといっていいほどに興味がなくて、

自分を楽しませるための工夫が必要だった

 
フランス語の体験レッスンに行ったり、

タヒチアンダンスの体験レッスンに行ったり、

色々試してみたけど、どれも続ける気にはなれず、

毎日家に居て、

食材の買い物をして、ご飯を作るだけの生活になり、

だんだんストレスが溜まっていった


フランスに住むために、一生懸命貯めたお金を、

カナダでの生活費に費していることもまた、

ストレスの大きな原因だった


次第に、

「私、全然幸せじゃない」

そんな声が聞こえるようになった

こんな思いをさせてしまった自分に

申し訳ない気持ちがありながら、

自分自身も、どうしていいのかわからなかった



その頃、彼の方から、

「僕らは好きなものが違いすぎる」

「もう一緒にいられない」

と、言われた

 

 

確かに、

お互いを知れば知るほど、

趣味嗜好は異なることがわかり、

彼と一緒に楽しめることといえば、

料理と食事しかなかった

音楽の好みも映画の好みも違えば、

彼が大好きなスポーツに、

私は微塵の興味もなかった



だけど、趣味が合わないというだけでは、

私には別れる理由になり得なかった

それよりも、 

私自身が生活を楽しめなくて、

精神的な部分でも彼との関係に満足ができなくて、

その意味で、もう限界があると感じていた


本当はわかっていたけど、

私はひとりでフランスに帰らなけれらならいことが怖くて、

認めたくなかった


彼の言葉で現実を認めざるを得なくなり、

泣きながら不安をぶつけたら、

「急がなくていい、必要なだけ時間をかけていい」

と言ってくれ、

私は心の準備が整ったら、フランスに帰ると答えた




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美しい紅葉の秋が終わり、

カナダの寒い寒い冬が訪れた頃、 

私はひとりフランスへ戻り、

新しい生活を始める決意をした


彼との別れは辛かったけれど、

空港に着く頃には、

フランスに戻れることが嬉しくて、

解放感をも感じていた


「これでよかったんだ」

私は彼と一緒にいるための、勇気ある行動を取り、

別れの悲しみを乗り越え、

今ようやく一人立ちしようとしている自分が、

誇らしく思えた

 


ひとりめの彼との別れの後、 

自分の人生を誰かに委ねるような人生は、

終わりにする


もう誰にも寄りかからず、

自分で自分を幸せにする


そう誓ったにも関わらず、

私にはまだ、

潜在的な寂しさ、弱さ、心と魂の傷(トラウマ)が

残っていたのだ



本来なら、

フランスでひとりで生活をすることも、

ひとりで人生を切り開いていくことも、

望むことは何だって可能なのに、

自分にはすべての力が備わっているのに、

その傷が、

その力を信じ、発揮することを妨げ、

「彼がいないと生きていけない」

という幻想を創り上げていた

 


 
人生は、

同じ失敗やパターンの繰り返しのようで、

実はその体験のごとに、その涙のごとに、

傷は癒やされ、魂は成長している

 

だから、私達の人生の体験は、

どんなに苦しいものであっても、

私達に与えられたかけがえのないギフトなんだ



同時に、

別れに終わる恋愛だって、

あの時の景色の美しさに変わりはない

恋愛は私に、

人生の最高潮の楽しさと喜びを与えてくれる



だから私は今日も、

私の喜びと成長のため、恋をし続けていたい ❤



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『雅歌』 ニース シャガール美術館

(つづく)



#恋愛 #国際恋愛#フランス#対人恐怖症#うつ病#摂食障害#自立#自分ビジネス

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