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好きな人

私には、好きな人がいる。といっても、恋愛のそれではなくて、憧れや尊敬に似た「好き」だ。身近な人にずっとこの気持ちを持ち続けるのは難しいとわかっているので、私が彼女を好きだった証としてここに書き残しておきたい。

私たちは職場の先輩後輩という関係なので、私は彼女の職場か、あるいは飲み会での姿しか知らない。
それでも惹かれるものがあるのは、第一にかわいげがあるからだと思う。
先輩に対してかわいげとは失礼だけれど、同僚はもちろん、後輩に対してもかわいげを感じさせるような雰囲気が彼女にはある。それは彼女が私たちを「身内」として扱っているように見えるからではないかと思う。他の人より少しだけ心を許されているような気がして、つい好意を抱いてしまう。
それから、彼女は必ず目を見て話してくれるし、労いや信頼を言葉にしてくれる。これも、私をちゃんと見てくれている感じがして、後輩としてはとても嬉しい。
あとは、彼女の外見だ。いつも素敵な格好をしている。オフィスカジュアル的だったり、パーカーだったり、ネイルをしていたりしていなかったり、そのときどきだけれど、それがいい。私などは、いつも決まった系統の無難な格好ばかりだけれど、彼女は縛りが緩くて、気の向くままな感じが羨ましくもある。
読み返してみると、私が「こうありたい」と思いながら体現できていない部分を彼女はたくさん持っていることに気づく。わかっていたことだけれど、言語化したことで、よりはっきりした。
「好き」という感情はとてもいいものだ。彼女がオフィスにいる日は、嬉しさと少しの緊張がある。
今はこの気持ちを大事にしながら、今度機会があったら彼女の仕事上の美学なんかも聞いてみたいななんて思っている。

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