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鹿児島の野ぼとけ14

幕末の鹿児島の石仏は、なぜか顔が独特なものが多い。
仏像というよりも人間に近いのだ。
この観音像も同様である。

「為菩提 梅顔院殿寒林妙香大姉」
とあり、女性の墓塔であることが分かる。
そのため顔をこの墓塔の主に似せたのかもしれない。

誰かは分からないが、種子島を実質的に治めていた松壽院が寄付していることから、日置島津家当主にかなり近しい女性だったとも思われる。

よく見たらむかしの美人のように見える。
そして主の身分も高かさもあってか、廃仏毀釈も全くの無傷で乗り越えたのかもしれない。

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