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スタートアップに参画して1か月が経過。キャッチアップへの心掛けまとめ。

あけましておめでとうございます。株式会社HQ(エイチキュー)でソフトウェアエンジニアをしている増田です。HQは「テクノロジーの力で、自分らしい生き方を支える社会インフラをつくる」をミッションに掲げるスタートアップ企業です。初期プロダクトとして社員の個別最適なリモートワーク環境の構築を支援する「リモートHQ」を開発、運用しています。

前回の投稿では年末らしく、「企業内生成AI元年」となりそうな2024年のIT業界の動向を考察してみました。私の考察うんぬんはさておき、引き続き生成AIが話題の中心であることは間違いないでしょう。

ところで年が変わると共に私が株式会社HQに入社し1か月となりました。そこで今年最初となるこの投稿では、私がHQにおいてキャッチアップする際に心掛けてきたことについて書きたいと思います。私は45歳で大企業からスタートアップに参加しチーム最年長のエンジニアとして働いているのですが、今後そのようなキャリアパスを進む方に参考になる内容であれば特に嬉しいです。

ここでは議論を知識のキャッチアップ職場環境へのキャッチアップに分けてお話したいと思います。


知識のキャッチアップ

ChatGPTにコードや設定を「読んで」もらう

エンジニアであればプロジェクトが変わるごとに新しいものにキャッチアップするのは当然の務めですが、HQに参画して一気に経験のないものに囲まれることとなりました(ちなみにアーキテクチャはこちらで解説しています)ただ便利な世の中になったもので、こういったものへのキャッチアップにChatGPTをフル活用させてもらってます。

特に既存のコードや設定ファイルを「読む」作業に関してはとてつもない力を発揮してくれます。コードや設定ファイルに理解できなことがあればすぐにChatGPTに聞く、それだけで現状を把握する速度が爆上がりしました。あくまで肌感覚ですが、Google検索を3~4回して調べまわっていた情報量がChatGPTだと1回で、しかも要約された形で得られます。タスクに取り組む前に現状を理解する速度が本当に速くなりました。

インターネット上に教育コンテンツが充実したとき、インターネットは学びの「高速道路」だと称されましたが、ChatGPTの登場でもはや「ワープポイント」くらいの存在になったのではないでしょうか。

「Hello World」を面倒くさがらない

ChatGPTがいくら有能だからとはいえ、なかなかすべての疑問をChatGPTへの質問という形に落とし込める訳ではありません。そのようなとき、自分でクリーンな環境を作ってHello worldすることを面倒くさがらない姿勢は大事だと思っています。プロダクトは様々なライブラリや外部サービスに依存してますから、問題を切り分けて学ぶ為にもこれは大事です。

これも便利な世の中になったもので、今では様々な仮想化技術やコンテナ環境がありますから、環境を作って試し、用済みになったらすぐにクリーンな状態に戻せるのでとても良いですね。

「ググれカス」なんてないと心得る

上記のようなことを心掛けていても同僚に質問することは避けられません。実に多くの事が社内の事情により決まっていたりもしますし、それはChatGPTが答えられるようなものではないからです(と言っても、前回のnoteに書いた「AI同僚」なら答えてくれるかもしれませんが。)

「ググれカス」という言い回しが一時期市民権を得てしまいましたが、人を委縮させるのであまりよい言葉ではないと感じています。当然ながら仕事でこんなことを思う人はほとんどいません。むしろ、質問というのは良いコミュニケーションの機会を提供してくれる出来事なので、感謝されるべきものです。と、思ってバンバン質問はしています。同時に質問と解答のセットを社内のデータベースに蓄積することも心掛けています。

70点状態の成果物を恐れない

どれだけChatGPTを活用しても、どれだけHello Worldを試しても、どれだけ質問をしても、それでも100点の答えになど辿り着けません。100点どころか90点の答えにも辿り着くまでにとても時間がかかるもので、それが入社したばかりの人間なら尚更です。

人間には70点の成果物をさらけ出すことへの自然な「恐れ」があると私は考えています。これはグッと我慢しなければならず、むしろ最速で70点に辿り着き、ある意味では「叩き台」としてさらけ出して、そこから95点を目指して練り上げていくことが組織として一番有効な方法だと思います。

知らないことを知らないとしっかり伝える

知らないことは知らないとしっかりと伝えます。そうしないと、相手が何を前提に仕手よいのか分からず説明が難しくなるからです。特に自分の方がキャリアが長くかつ年長者であれば、とある知識を知らないことを前提に「し辛い」現象が生まれてしまいます。そのような現象を起こさずきちんと知識を吸収するためにも、知らないことを知らないとしっかり伝える、公言することは重要になってきます。

躊躇わず技術書や関連書籍を購入する

そして最後になりますが、業務上に様々なチャネルから「仕入れた」知識を更に深める為にも、技術書や関連書籍は躊躇わず購入し、時間を見つけては読み込んでいます。点と点を線で繋げたいとき、やはり現段階ではまだ書籍というフォーマットがベストではないかと思います。

職場環境へのキャッチアップ

Slackにはバンバン登場する

上述した質問の話と重なる部分もありますが、私はHQ入社以来、社内のSlackにはなるべく登場する様に心掛けています。質問だけではなく、情報の発信も出来ればするようにしています。もちろん入社したてで大した情報の発信が出来るわけではありませんが、昔から言われるように情報は発信する人の所に集まるもの。情報を得られる人間になる為には、自分も情報を発信することが大事です。

またSlack上での雑談というのはリモートワークを成功させる為にはかなり重要だと考えています。これについてはまた別途noteに書きたいと思いますが、ちょっとした雑談をしたり、軽く冗談を言い合ったり、そんな関係や空気感をSlackという「職場」にどう醸成するのか、それは経営課題と呼んでもよいくらいに重要なことだと思います。ちなみに入社して早々、雑談用のカスタムアイコンを作成し、機会を見つけては使うようにしています。

開発以外の人々との交流する

HQはまだまだ組織のサイズは大きくなく、コミュニケーションを取ろうと思えば如何様にも開発以外の同僚とコミュニケーションを取ることが可能です。完全リモートワークを前提としている為、例えば廊下ですれ違い様に話すなんて機会はあまりありません。しかしそこを穴埋めしてくれるような「仕掛け」がいくつか用意されています。それらを入社してからすぐにフル活用させてもらっています。

個人的には開発組織はどうしても「閉じがち」になる傾向はあると思っています。私がスタートアップに入社することで得たいメリットのひとつが、会社として一体感を感じたいということなので、ここは是非これからも制度も、上述したようにSlackもどんどん活用していきたいです。

それにユーザー様の感じている課題点や製品の改善要望などは、多くの場合は他の担当部署から開発に伝えられるものです。よって社内コミュニケーションを円滑にすることは、最終的には製品の正しい進化に繋がるはずです。

人類は進化している=若い人は自分より優秀であることを前提とする

最後にちょっと毛色の違う話です。私は「人類はどんどん進化している」を常々前提としています。例えば500年前の人類と今の人類であれば、その能力は圧倒的に違うはずです。時折オリンピックのある種目がどれだけ進化したのかを比較する動画なんかを目にすることがあると思いますが、あのような進化は各分野で起きています。

と、考えれば当然自分よりも若い人は自分より優秀だということになります。私の20年を超えるキャリアの中で、これまで何度も経験してきました。

私のように40代後半からスタートアップに挑戦する方、挑戦しようと迷われている方、様々いらっしゃると思いますし、現代においてはそこまで珍しい存在ではないと思います。ですがやはりこのくらいの年齢でスタートアップに参加すれば、同僚の多くの方は自分より若い場合がほとんどではないかと思います。そこに何かしらの躊躇や抵抗や葛藤を感じるのは人間として自然な反応のひとつだと私は思います。そんなとき「自分より優秀な人達と働く」、「自分が経験から経たものを、優秀な人達に伝えていく」と考えると、また少し違う視点が持てるかもしれません。

まとめ

株式が社HQに入社して1か月が経過したので、自分へのリマインドも込めて日々キャッチアップの為に心掛けていることを書いてみました。私のこれまでの経験から、転職したり、社内でポジションや組織が変わったときというのは、人間が最も成長できる機会だったりします。このような機会を最大限に活かす為にも、このタイミングでこのnoteを書いてみて良かったのではないかと思います。

最後に

株式会社HQでは「テクノロジーの力で、自分らしい生き方を支える社会インフラをつくる」というミッションに共に挑む仲間を募集中です。2024年はHQにとって飛躍の年になりそうです。少しでも興味が持たれた方、是非下記採用ページをご覧になってみてください。




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