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星屑190 のまれるはなし

2019年8月28日

 つい数日前まで暑い暑いと言っていたのに、急に秋の様子を見せはじめています。いつのまにか八月も終盤、時間の流れが速すぎてくらくらします。

 私はお酒を飲むことがわりと好きです。お酒の失敗は少ない方だと思っていますが、記憶が怪しい日もちらほら。記憶を回収する作業をするときもあります。今までちゃんぽんしていても割と平気だったし、記憶もきちんとあったのですが、最近はそうもいかないようです。歳ですかね……。

 周りが楽しそうにしていると、つられて飲みすぎてしまうようです。情けないことにいくら飲んだか覚えていないことも。ひたすら楽しかったという感想が残っていても、細かいことを覚えていなかったりするので、後で携帯のフォルダから知らない写真を見つけたり、なんかこんなのやってたよと言われると、なんだかすみませんという気持ちでいっぱいになります。潰れても介抱してくれるひとがいると、記憶が曖昧になるのだということを最近自覚しました。多少緊張しているとそこまで酔いつぶれる、ということがないので、人と状況を選んで潰れているわたしえらい(介抱してくれる人からすればいい迷惑ですが)。

 泥酔、というと最近『人生で大切なことは泥酔に学んだ』という本が左右社から発売されました。『〆切本』『大学1年生の歩き方』など、何かと話題になっている出版社の本です。泥酔本には、アクの強い著名人の酒癖が、著者である栗下さんの実際の失敗談とともに紹介されています。時代もあるのでしょうが、ああ、こんなに適当でもお札の顔になったり偉業を成し遂げられるんだから私は大丈夫、と謎の自信を得られます。

 お酒の失敗は、笑い話で収まる程度であれば大いに結構だと思います。ただ、他人に迷惑をかけすぎて強烈に嫌われたり、酒癖が悪いと噂を流されたりするリスクと隣り合わせです。最近はアルコール・ハラスメントなんていう言葉もあるくらいですから、本当に気をつけなければなりません。お酒を強要するなんてもってのほかです。時代が時代なのでしょうが、私もお酒を飲んでべろべろになっている人を見るぶんには問題ないのですが、強要されると途端にいやになります。気持ちよく飲める量は自分がよく知っているし、他人にとやかくいわれる筋合いはありません。ほどほどに、みんなが平和に楽しく過ごせる時間にすることが大切なのだと思っています。

 酒は飲んでものまれるな。肝に命じておきたいものです。


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