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星屑134 ばのはなし

2018年3月6日

 春の嵐が猛威を振るっていましたね。夜中じゅうの風の音や明け方の大雨であまり眠れませんでした。これからは雨ごとに緑が濃くなっていくのが救いといえば救いでしょうか。

 今回は場が持つ力の話。場、というとある一定の空間、特に人が集まるところ、といった認識ですね。学校、喫茶店、図書館、全てが場と捉えてもいいでしょう。今回はその中でも特に、様々な立場の人が集まる場のことを少し話したいと思います。

 私がよく入り浸っているお店は、よく旅人や観光客をはじめ、地域活性化の先駆けとして現地を見学しに来る人など、地元以外の人がよく訪れるという印象があります。

 そのお店はカフェから始まり、隣接している物件にゲストハウスを増設し、雑貨店スペースができ、さらにカフェスペースを改装するという不思議な増設をしています。そのカフェのオーナーは他にも移動式屋台でイベントをしていたり、店舗以外の物件で、新しく地域の方々とスタッフや移住者が気軽に集まって交流できるような場所を作ったりと、ますます活動を広げています。次々に出てくる発想や、それを身軽にこなしているように見えるフットワークの軽さに、いつも驚いています。本当にすごい人たちだと思います。

 不思議なことに、そこで出会った人たちと別の街でばったり再会したり、一緒になにか活動をしたりと、その場だけの関係で終わる人が少ないように思います。きっと行動範囲と趣味や思考が似ているからなのでしょうが、面白い出会いにいつもどきどきしています。

 オーナーが常々言っている、人と人をつなぐ場所を作りたいという言葉や、実際にその場を作っている行動力を実感します。言うだけなら誰にでもできますが、それを実践して交流の場になっているのが面白い。新しい価値観や、発見の場でもあります。

 影響力のある人には種類があると思います。大きな力でがつんと衝撃を与える人、何かで成功している人、たくさんの経験を持っている人。全て揃っている人は多くはないかもしれませんが、どれか一つは当てはまる人は多いはず。影響力のある場所もそうかもしれません。ライブハウスや美術館などの特殊な場所、メディアなどで有名になった場所、地域に根ざして長い間いろんな人を見守ってきた場所。どれもなくてはならない場所です。

 私があの場所でできたことは少ないですが、それでも日々の変化や新しいことが始まる瞬間に立ち会えたりしたことはとても貴重な時間でした。これからもこの場所は大切な所です。


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