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悩みがあるなら一人旅に出よう

私は元々、話すことが苦手で人との接触をなるべく避けて生きてきた。怖いものに背を向けて、土日は部屋から出ない生活が長い間続いた。そんな私でも非日常を味わえる旅行のためなら家を出ることができた

大学4年生のあるとき旅行の約束をしていた友達との予定が合わず、勇気を出して一人でゲストハウスに泊まることに。そこでの経験は、私の人生に大きな変化をもたらすこととなる。


ことの始まりは箱根旅

初めての一人旅の舞台は山梨県の箱根。知らないものだらけの空間に、一人で飛び込むことに緊張で足が震える。地元から箱根湯本駅にローカル電車とバスを乗り継ぎ、バス停から10分ほどのところにあったのがRoheN Resort&Lounge HAKONEというゲストハウス。

中に入ると、パソコンで仕事をしていたりバーで飲み物を作っていたりするスタッフさんがいた。奥には焚き火と何人かのゲストさん、そして今まで泊まった方のメッセージがチョークで書かれた壁が見える。

可愛い装飾の心踊らせながらも、荷物を一旦ロッカーに置き、芦ノ湖を経由して箱根神社へ行くことに。神社の帰り道、思っていたより時間があったので、google mapで見つけたゲストハウス近くのカフェKafe Fika箱根へ。このカフェこそ自分の人生観を変えるきっかけとなった場所だ。

旅は、人の温かさを教えてくれた

ログハウス風なKafe Fika箱根席は全部で10席ほどのこじんまりとしたカフェだった。

靴を脱いで入ると、自由に読める本や焚き火、ハンモックなどが目に入った。奥には実家にありそうなキッチン、外には芦ノ湖が見える広いベランダがある。何時間でもいれそうな友達の家のような落ち着く雰囲気が広がっていた。

コーヒーを頼んで、本を読むことに。のんびりくつろいでいると、外のベランダに鳥が何羽か遊びに来ている様子が目に入る。
常連さんらしき人が外のベランダに出て、自前のカメラを使って写真を何枚かパシャパシャと撮影している。私も真似してベランダに出て、鳥が来る様子を眺めることに

何を話したかはあまり記憶にはないが、常連さんとたわいもない話で盛り上がったことを覚えている「何時になるとよく鳥が来るんだよ。ここから見る遊覧船は綺麗だよ。そろそろ通るかな」などの、雑談程度の会話だったと思う。

しかし私は、こんな風に赤の他人と話したことがなかったので、なんだか胸のドキドキが止まらなかった。その後もマスターと会話もしてみたのだが、とにかく初対面の人と楽しく話せているのが信じられなかった。

人って意外と怖くない

たった一度の旅行だけど、ちょっとずつ人見知りを克服できている。そんな実感が湧いていた。楽しい時間はあっという間にすぎ、店が閉まるので宿に帰ることに。そんなとき、マスターが声をかけてくれた。「宿まで送っていきましょうか?」

最初は戸惑ったが、心からの優しさであることはマスターの顔を見れば明らかだった。「なんて優しい人なんだろう。自分が思っているほど人は怖くないのかもしれない」こんな気づきが知らないうちに、私の中で生まれていた。

箱根旅行の話だけでなく、人の温かさを感じた瞬間はまだまだたくさんある。この旅をきっかけに私は人と話すことへの恐怖をだんだんと克服していくことになる。

今となっては、人との交流を求めて旅をするまでに。

旅は、人生の新たな目標を与えてくれた

一人旅にはまってから約一年半。一人旅をしていると、自分の知らない仕事をしていたり夢に向かって突き進んでいたり、自分らしい生活をしていたりする人達に出会う瞬間がある。。旅を通して人生には人の数だけ生き方や楽しみ方があることを知った。  

旅を通してふと現れた私の想いは「人と触れることで、他の人が何を活力に毎日生きているのか、どんな夢をもって生きているのかとにかく知りたい」というもの。この好奇心を満たすために、とある目標ができた。

日本中の地域だけでなく、世界中に一定期間住みながら人と触れ合うこと

以前は人と関わることが怖くて家に引きこもっていた私に、、目標ができたのだ。一人旅は、人と話すことの楽しさを教えてくれ、自分がやりたいことを与えてくれた。

勇気を持って一人で旅行に出たあの日の自分、そしてこれまでの旅先で優しく話しかけてくれた方々には感謝しかない。
声を大にして叫びたい。ありがとう!!



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