少し不思議な未来の世界 #創作大賞感想
ショートショートが好きだ。
特に、少し不思議な未来の話が好き。
おんさんの「博士の鈍色設計図」は、まさに不思議な世界が広がっている。でも、決してあり得ないとは思えないような、妙なリアルさがある。町はずれの丘の上でひっそりと研究にいそしむ博士が作るのは、現代の人間がほしいと思うような便利なものばかり。でも、それを使うとき、人は果たして本当に幸せなのだろうか。
ひとつひとつは短いショートショートだけれど、どれも皮肉の効いた旨味がつまっている。そして、人間社会の便利さや科学技術の発展と、人間の本当の幸せがどうつながるのか、考えさせられるものばかり。
ビターなものも混じった不思議で美味しいチョコレートの詰め合わせみたいなショートショート集。みなさんにもおすすめです。
素敵な小説をありがとうございました。
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